社員写真を全員分そろえる仕事の難所は、撮影そのものではなく時間割です。ポートレートはフル(1日・8時間枠)で40〜50名が目安なので、100人規模を1日で撮り切る前提を置くと途中で崩れます。複数日に分ける設計と、人が入れ替わっても同じ絵になる条件の基準を、発注の前に決めてください。
結論|100人規模の社員写真は「複数日前提の時間割」と「条件をそろえる基準」で決まる
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社員写真を全員分そろえたい、というご相談は毎年いただきます。採用サイトの社員紹介を作る、社員証を一斉に更新する、コーポレートサイトの部署ページを立ち上げる。きっかけはさまざまですが、100人を超えたあたりから、発注側が最初にぶつかるのは同じ壁です。「これ、1日で終わりますか」という質問です。
答えは、100名規模ならフル1日では収まりません。ポートレートの撮影は1時間あたり6〜8名で保守的に見積もるため、フル(1日・8時間枠)で40〜50名が目安になります。100名なら、複数日に分ける設計が出発点です。ここを最初に受け入れておくと、その後の段取りが一気に決まります。
もう1つ、発注前に決めておくことがあります。「全員分そろえる」という言葉の中身です。これは人数を撮り切ることではなく、100人を同じ条件で撮ることを指します。背景、明るさ、カメラとの距離、トリミング、服装、表情。この基準がそろっていない写真を100枚並べると、一覧ページで見たときに明らかに違和感が出ます。人が入れ替わっても同じ絵になる設計こそが、大人数の社員写真の本体です。
この記事では、100人規模の社員写真を発注する担当者が動けるところまで書きます。1日で撮り切ろうとするとどこで破綻するのか、複数日連続・拠点別・部署ごとの3つの設計をどう選ぶか、撮影スロット(時間割)を何分刻みで作るか、条件をそろえる基準は何項目あるか、社内への告知と当日の進行をどう回すか、当日の欠席者と中途入社者をどう吸収するか、そしてファイル名と人事データの突合をどうするか。この順で整理します。
先に、この記事が扱わない範囲をはっきりさせておきます。企業撮影の料金がどういう内訳で決まるのかは、企業撮影の相場を、内訳まで全部公開するが担当します。社内イベントや表彰式のように、決まった時刻の進行を追いかける撮影スロットの作り方は社内イベント・表彰式の撮影で押さえるべきことにまとめました。この記事が引き受けるのは、同じ絵を何十人ぶんも繰り返す「持ち回り型」の撮影に固有の段取りのほうです。
100人を1日で撮り切ろうとすると、どこで破綻するのか
100人を1日で撮り切ろうとすると、時間の計算そのものが合いません。フル(1日・8時間枠)の内訳はセッティング約30分、撮影約7時間、撤収約30分です。撮影に使える7時間に1時間6〜8名を掛けても42〜56名にしかならず、そこから昼休みの時間を引くと40〜50名に落ち着きます。これが目安の根拠です。
この6〜8名という数字は、シャッターを切る時間だけを数えたものではありません。前の人が席を立ち、次の人が入り、名前を確認し、椅子の高さと立ち位置を合わせ、髪や襟を直し、何枚か撮って、表情が固い場合にもう数枚撮る。ここまでで1人ぶんです。1時間に6〜8名なら、1人あたりは入れ替わりを含めて7分半から10分という計算になります。
| 撮影枠 | 枠の内訳 | 撮影に使える時間 | ポートレートの目安人数 | 目安が成り立つ条件 |
|---|---|---|---|---|
| ハーフ(半日・4時間枠) | セッティング約30分+撮影約3時間+撤収約30分 | 約3時間(休憩を挟まない前提) | 最大20名 | 進行担当者を1名置くこと。事前に撮影スロットを作っておくこと |
| フル(1日・8時間枠) | セッティング約30分+撮影約7時間+撤収約30分 | 約7時間から昼休みの時間を引いた分 | 40〜50名 | 進行担当者を1名置くこと。昼休みを含めた時間割を先に作っておくこと |
| 100名規模 | フル1日では枠に収まらない | ― | 複数日に分ける設計になる | 連続する日程で発注すれば、合計から一律10%オフの連日割が適用される(飛び地は対象外) |
ここで覚えておいていただきたいのは、この目安が「全員が時間どおりに来た場合」の数字だということです。実際には、会議が長引いた、外出から戻れない、体調不良で休んだという事情が、どの会社でも一定数出ます。100名の名簿を作ると、当日そのとおりに全員が並ぶことのほうが珍しいと考えたほうが現実に合います。
詰め込んだ時間割がいちばん怖いのは、遅れが取り返せない構造になっているところです。1人あたりの持ち時間を5分で組むと、最初の数人でつまずいた時点で後ろが全部押します。押した状態で進めると、後半の人ほど声をかける時間が短くなり、表情が整う前にシャッターを切ることになります。結果として、写真の出来が撮影順に比例するという、本人にはどうしようもない不公平が生まれます。
延長で吸収すればいい、とも考えにくい事情があります。延長は30分ごと(切り上げ)で7,800円+税=8,580円でお受けしていますが、当日の延長はカメラマンのその後のスケジュールによってお受けできない場合があります。当日になってから時間を買って解決する、という前提では組まないほうが安全です。
私は元カメラマンとして大人数のポートレートを撮っていた時期がありますが、いちばん時間を食うのはシャッターではなく、椅子に座ってから表情が落ち着くまでの間でした。撮られ慣れていない方ほど、最初の数枚は肩が上がって口元が固くなります。そこで一言交わして息を抜いてもらう時間が、写真の出来をほとんど決めます。時間割を詰めるというのは、この一言を削るということです。削った結果は、数百枚の写真として社内に残り続けます。
100人規模の撮影設計は3パターンある|複数日連続・拠点別・部署ごとの分割
100人規模の社員写真は、複数日連続、拠点別、部署ごとの分割という3つの設計に分かれます。どれを選ぶかは、社員が1か所に集まっているか、業務を止められる時間帯があるか、そして「同じ絵にそろえること」をどこまで優先するかで決まります。
3つの違いをいちばん左右するのは、機材を置いたままにできるかどうかです。背景とライティングを組み直すたびに、前回とまったく同じ状態に戻すことは難しくなります。逆に言えば、同じ部屋に機材を置いたまま連続で回せる設計が、条件をそろえる観点ではいちばん強くなります。
| 設計パターン | 向いている会社 | 日程の組み方 | 費用の考え方 | 条件をそろえる難易度 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 複数日連続 | 社員が1拠点に集中している。2〜3日続けて部屋を確保できる | フル(1日・8時間枠)を連続した日程で2〜3日取る | 連続する日程での複数日発注は合計から一律10%オフ | 低い。機材と背景を置いたまま回せるので、初日と最終日で絵が変わりにくい | 連続した日程に社員の予定を合わせられるか。会議室を数日おさえられるか |
| 拠点別 | 本社と支社、複数のオフィスに社員が分かれている | 拠点ごとに人数に合わせてハーフまたはフルの枠を取る | 拠点ごとに枠を取る。移動日が挟まって日程が離れると連日割の対象外になる | 中〜高い。部屋の広さ・天井の高さ・窓の位置が拠点ごとに違う | 背景・ライティング・立ち位置の基準を文書で持ち込み、拠点ごとに再現する段取りが要る |
| 部署ごとに分割 | 繁忙期が部署ごとにずれていて、全社を同時に止められない | ハーフの枠を月をまたいで複数回に分ける | 日程が離れた飛び地の発注になるため、連日割の対象外 | 高い。期間が空くほど服装の季節感・機材・撮影者の条件がずれる | 撮影条件を記録して次回に引き継ぐ運用が前提になる。人事データの更新時期とも噛み合わせる |
複数日連続|同じ部屋に機材を置いたまま回す
複数日連続は、100人規模でいちばん素直な設計です。同じ会議室を2〜3日おさえ、背景とライティングを組んだまま連続で回します。2日目以降はセッティングの手間が減り、初日に決めた基準がそのまま引き継がれます。仕上がりの均一さという点では、この設計が最も有利です。
費用の面でも、連続する日程での複数日発注には合計から一律10%オフの連日割が適用されます。ただし条件があり、日程が連続していることが前提です。「今週の火曜と、来週の木曜」のように日程が離れた飛び地の発注は対象外になります。社員の予定を優先して日程をばらすと、この割引は効かなくなります。
実務で詰まりやすいのは、部屋の確保のほうです。撮影用に会議室を2〜3日連続でおさえるのは、社内の調整として意外に重い依頼になります。総務や施設管理の担当者に相談するのは、撮影日を決める前の段階がよいタイミングです。空いている部屋に合わせて日程を決めるほうが、日程を決めてから部屋を探すより早く終わります。
拠点別|移動が入ると「条件をそろえること」が主題になる
拠点別の設計では、撮影条件をそろえることが最大の課題になります。拠点が変われば部屋が変わり、部屋が変われば天井の高さも窓の位置も壁の色も変わります。同じカメラマンが同じ機材で行っても、何も決めずに撮れば拠点ごとに違う絵になります。
ここで効くのが、持ち込む背景です。部屋の壁をそのまま使うと拠点ごとに色が変わるので、背景紙や背景布を持ち込んで統一します。ライティングも同様で、窓からの自然光を当てにすると天候と時刻で条件が変わります。人工光で組み、窓は使わない前提にしておくと、拠点をまたいでも絵が安定します。この判断は、発注の段階で「拠点をまたいで同じ絵にしたい」と伝えているかどうかで変わります。
日程については、移動日が挟まって日程が離れると連日割の対象外になります。逆に、近い拠点を連続した日程で回せる組み方ができるなら、対象になります。拠点の位置関係と移動時間を先に洗い出しておくと、この判断がしやすくなります。なお、拘束時間はカメラマンの現地到着から撤収完了までで計測し、移動時間そのものは課金しません。
部署ごとに分割|期間が空くほど「同じ絵」から離れる
部署ごとの分割は、全社を同時に止められない会社の現実的な選択肢です。ただし、3つの設計の中では条件をそろえる難易度が最も高くなります。撮影と撮影の間に期間が空くほど、服装の季節感、髪型、機材、そして撮影者の条件が動くからです。
季節の影響は見落とされがちです。6月に撮った人はクールビズの半袖、11月に撮った人はジャケットという状態で一覧に並ぶと、同じ会社の同じページに載っている写真とは見えなくなります。分割する設計を選ぶなら、服装のガイドを最初に固定し、季節にかかわらずその指定で撮る運用にしておく必要があります。
もう1つ、分割設計では撮影条件の記録が前提になります。背景の種類と色、ライティングの位置、カメラと被写体の距離、レンズの画角、トリミングの基準。この情報が残っていないと、2回目以降は「なんとなく似た写真」になります。記録の具体的な項目は、後ろの「当日の欠席者と、中途入社者をどう吸収するか」で書きます。
撮影スロット(時間割)の作り方|何分刻みで、誰をどう呼び出すか
撮影スロットは、1人あたり7分半から10分を基準に、15分で2名ずつという刻み方で組むのが実務的です。この刻みにしておくと、名簿を渡す側も呼び出す側も時刻で管理でき、遅れが出たときにどこで吸収するかが見えます。
撮影スロットの作成そのものは、日本プロカメラマン手配では運営会社側で担当しています。とはいえ、時間割の材料になる情報は社内にしかありません。誰が何人いて、どの部署がどのフロアにいて、いつなら業務を離れられるか。この材料を出していただければ、撮れる人数から逆算した時間割をこちらで組みます。
1人あたりの持ち時間は7分半から10分で置く
1人あたりの持ち時間は、7分半から10分で置きます。1時間6〜8名という保守的な計算を、そのまま1人あたりに割り戻した数字です。この中に、入れ替わり、名前の確認、姿勢と立ち位置の調整、身だしなみの手直し、撮影、表情が固い場合の撮り足しまでが入ります。
この持ち時間は、撮る内容によって変わります。上半身のカットを1種類だけなら短くなり、上半身と全身、正面と斜めというように複数のパターンを撮るなら伸びます。用途が増えるほど1人あたりの時間が伸びる、という関係は先に理解しておいてください。社員証と採用サイトと名刺の3用途を1回で済ませたい場合、1人あたりの時間は1用途のときより長くなります。
逆に、時間を縮められる要素もあります。当日の服装が事前に指定されていること、名簿の順番が確定していること、次の人が部屋の外で待っていること。この3つがそろっていると、入れ替わりの時間がはっきり短くなります。時間割を詰めるのではなく、待ち時間をなくすほうが、写真の質を落とさずに人数を回せます。
呼び出しの単位は「部署ごと」か「フロアごと」か
呼び出しの単位は、部署ごとに区切るのが基本です。部署単位なら上長が声をかけられるので、時間どおりに人が動きます。個人あてに時刻を通知する方式は、一見きめ細かく見えて、当日は最も崩れやすくなります。予定が変わったときに個人が判断してしまい、誰がいつ来るのか分からなくなるためです。
例外として、フロアごとに区切ったほうがよい場合があります。撮影場所から遠いフロアがある、エレベーターの待ち時間が長い、部署がフロアをまたいで散っている。こうした条件があるときは、移動の効率で区切ったほうが待ち時間が減ります。移動に5分かかる建物で部署単位に区切ると、その5分が1コマごとに積み上がります。
どちらの単位でも、1つの区切りは5〜8名程度にしておくと扱いやすくなります。「営業部の10時45分から11時30分の枠、7名」という形で部署に渡せば、部署の側で順番を決めてもらえます。社内での調整を部署に委ねられる単位にしておくのが、担当者の負担を減らすいちばん確実な方法です。
| 時刻 | 内容 | 人数 | 進行担当者の動き |
|---|---|---|---|
| 9:00〜9:30 | セッティング(背景・照明・立ち位置の設置) | ― | 部屋の施錠解除、動線の確認、電源の確保 |
| 9:30〜9:45 | テスト撮影と基準カットの確定 | 社内担当1名 | 明るさ・トリミング・背景の見え方をその場で合意する |
| 9:45〜10:30 | 第1部(部署A) | 6名 | 開始10分前に部署へ声かけ。名簿の消し込みを開始 |
| 10:30〜11:15 | 第2部(部署B) | 6名 | 次の部署へ15分前に声かけ。前の部署の未到着者を確認 |
| 11:15〜12:00 | 第3部(部署C) | 6名 | 午前の取りこぼしを記録し、午後の空きコマへ振り替える |
| 12:00〜12:45 | 昼休み(機材は設置したまま) | ― | 部屋の施錠または立ち会い。待機時間も拘束に含まれる |
| 12:45〜16:00 | 第4部〜第7部(部署D〜G) | 各6名 | 1コマごとに名簿を消し込み、遅れが出たら次のコマの先頭で吸収 |
| 16:00〜16:30 | 取りこぼし枠 | 未撮影者 | 午前・午後の未到着者を呼び戻す。撮り直し希望もここで受ける |
| 16:30〜17:00 | 撤収 | ― | 原状回復の立ち会い、当日の未撮影者リストの確定 |
この表は、フル(1日・8時間枠)を9時から17時で組んだ場合の一例です。昼休みを45分取り、最後に取りこぼし枠を30分置いています。撮影に充てているのは実質6時間15分ほどで、そこに1時間6〜8名を掛けると40名前後になります。目安の40〜50名という数字は、こうした現実的な時間割から出ています。
待ち行列を作らない導線|入口と出口を分ける
待ち行列を作らないための基本は、入口と出口を分けることです。撮影が終わった人と、これから撮る人が同じドアで行き違うと、そこで会話が始まり、次の人の呼び込みが止まります。部屋に扉が2つあるなら分けて使い、1つしかないなら「終わった人は速やかに退出」と告知文に書いておきます。
もう1つ効くのが、部屋の外に控えのスペースを作ることです。次の1〜2名が部屋の外で待っていれば、入れ替わりが数十秒で済みます。逆に、次の人が自席にいる状態だと、呼びに行って戻るまでの2〜3分が毎回発生します。この2〜3分が40回積み上がると、2時間近い差になります。
控えのスペースには、姿見か手鏡を1つ置いてください。撮影直前に襟とネクタイと髪を直せるだけで、部屋の中でその作業をする時間がなくなります。撮影室の中で「少し髪を直しましょうか」と声をかける回数が減ると、1人あたりの時間が体感でわかるほど短くなります。細かい話に見えますが、100人規模ではこの種の積み上げが日数を左右します。
撮影室の中も、待ち行列を作らない配置にしておきます。撮影位置の床に立ち位置の印を貼り、椅子を使うなら高さを固定し、荷物を置く場所を決めておく。この3つが決まっていると、入った人が迷わずに所定の位置に立てます。「どこに立てばいいですか」という質問が1人ごとに発生する状態は、時間割の側の設計漏れです。
遅刻・欠席のバッファと、撮り直しの扱い
遅刻と欠席のバッファは、午前と午後の終わりに「取りこぼし枠」として15〜30分ずつ置きます。1コマごとに余白を挟む方式よりも、まとめて置くほうが機能します。1コマごとの余白は、前が押した時点で吸収されて消えてしまうからです。
取りこぼし枠の運用は単純です。来なかった人の名前を進行担当者が控えておき、枠の時刻になったら部署に連絡して呼び戻します。この枠があると分かっていれば、遅れた人が来たときに「今の順番に割り込ませるか」という判断を現場でしなくて済みます。割り込みを許すと、時間どおりに来た人が待たされるので、社内の納得感も下がります。
撮り直しについては、事前に方針を決めておくことをおすすめします。実務でよく使うのは、「その場で撮影者が確認し、明らかな不備があれば撮り直す。本人の希望による撮り直しは取りこぼし枠で受ける」という線引きです。目をつぶってしまった、髪が乱れていたといった不備は、その場で撮影者が気づいて撮り直します。一方で「もう少し良い表情で」という希望は、その場で受けると後ろが押すので、枠を分けます。
納品後に「この写真は使いたくない」という声が出ることもあります。これは撮り直しの方針とは別に、誰がどう判断するのかを先に決めておく話です。次回の撮影までそのままにするのか、別途枠を取って補撮するのか。100人規模では一定数出る話なので、社内のルールとして決めておくと、そのつど判断する手間がなくなります。
「全員分そろえる」の正体は、同じ条件で撮ること
社員写真を全員分そろえるとは、人数を撮り切ることではなく、100人を同じ条件で撮ることを指します。一覧ページに並べたときに違和感が出るかどうかは、撮影者の腕より、条件の基準が決まっていたかどうかで決まります。
そろえる項目は、思っているより多くありません。8項目を先に決めておけば、人が入れ替わっても同じ絵になります。逆に言えば、この8項目のどれかが決まっていない状態で撮り始めると、100人ぶんのばらつきが生まれます。
| そろえる項目 | そろえないと何が起きるか | 決め方 | 決めるのは誰か |
|---|---|---|---|
| 背景(色と種類) | 白・グレー・オフィス背景が混ざり、一覧ページで会社が2つあるように見える | 掲載先の背景色から逆算する。白い背景のサイトなら明るいグレーが扱いやすい | 発注側(掲載先を管理する部署) |
| ライティング | 明るい人と暗い人が出る。窓の光を使うと時刻と天候で変わる | 人工光で組み、窓の光を使わない前提にする。撮影中は機材を動かさない | 撮影側(発注時に「そろえたい」と伝える) |
| カメラとの距離と画角 | 顔の大きさや輪郭の見え方が人によって変わる | 立ち位置に印を貼り、レンズと距離を固定する | 撮影側 |
| トリミング(縦横比と顔の位置) | 顔の大きさ・余白・目線の高さがばらつき、並べたときに視線の高さが揃わない | 用途ごとの縦横比を先に決め、目線の高さを画面の上から何割の位置に置くかを固定する | 発注側と撮影側で合意する |
| 服装 | ジャケットの有無、ノーネクタイ、半袖と長袖が混在する | 事前の告知文で指定する。季節をまたぐ分割撮影では季節に関係なく同じ指定にする | 発注側(人事・広報) |
| 表情と口元 | 歯を見せて笑う人と口を閉じる人が混ざる | 「口を閉じて口角を上げる」など1つの型に決め、撮影者から毎回同じ声かけをする | 発注側が決め、撮影側が実行する |
| 眼鏡・名札・社章 | 名札を付けたままの人と外した人が混ざる。眼鏡の反射が人によって出る | 名札と社章は付けるか外すかを統一する。眼鏡は外さない前提で角度を調整する | 発注側 |
| 立ち/座りと体の向き | 正面向きと斜め向きが混ざり、一覧で視線がばらばらに見える | 体の向きを1つに決める。椅子を使う場合は高さを固定して毎回同じにする | 発注側と撮影側で合意する |
この8項目を確実に運用する方法があります。撮影の最初に1枚「基準カット」を作り、それを撮影中ずっと参照できる場所に置いておくことです。モニターに表示しておくか、印刷して壁に貼っておく。撮影者と進行担当者が、数人おきにその1枚と見比べます。これだけで、午後になって少しずつずれていく現象が止まります。
撮影を手配する側として見ていると、後から「この人だけ雰囲気が違う」と言われる写真は、だいたい午後の後半に撮られています。機材が少し動いた、外光が入る時間帯になった、撮影者の声かけが変わった。一つひとつは小さなずれですが、100枚を並べたときにはそこだけが目立ちます。基準カットを見比べる運用は、この小さなずれを途中で戻すための仕掛けです。
もう1つ、複数日に分ける設計では、初日の基準カットを2日目以降にも持ち越します。2日目のセッティングが終わった時点で基準カットと見比べ、明るさと顔の大きさが合っているかを確認してから撮り始める。この一手間があるかどうかで、「初日に撮った人と最終日に撮った人で顔色が違う」という結果を避けられます。
なお、レタッチについても基準をそろえる運用にしています。肌の質感、色温度、トリミングといった項目に基準を定めて仕上げるため、複数日にまたがった撮影でも仕上がりの傾向が揃います。撮影時の条件をそろえることと、仕上げの基準をそろえることは別の作業で、どちらが欠けても一覧ページでのばらつきは残ります。
撮影前に決めておく規定|服装ガイド・背景色・縦横比・用途別のトリミング
撮影前に文書で決めておく規定は、服装ガイド、背景色、縦横比とトリミングの3つです。この3つは社内で合意が要るので、撮影日が決まってから着手すると間に合わないことがあります。日程調整と並行して進めてください。
服装ガイドは「そろえる範囲」を決めることから始める
服装ガイドで最初に決めるのは、どこまでそろえるかの範囲です。全員スーツにするのか、ジャケット着用までとするのか、オフィスカジュアルでよいのか。会社の雰囲気を見せたいなら私服に寄せる判断もありますが、その場合でも「柄物は避ける」「上着の有無は統一する」といった最低限の線は引いておきます。
実務で効く指定は、細かいところに出ます。上着の有無、ネクタイの有無、シャツの色(白か淡色か)、大きな柄物を避けること、名札と社章の扱い、髪をまとめるかどうか。この6つを告知文に書いておけば、当日に撮影者が判断する場面がほとんどなくなります。書いていない項目は、当日その場で人によって違う判断がされます。
もう1つ、忘れられがちなのが「着替えを持ってきてよいか」です。制服のある職場や、現場作業のある部署では、撮影用に着替えを持参する運用になることがあります。その場合は着替えの場所と時間を時間割に組み込む必要があり、1人あたりの持ち時間も変わります。該当する部署があるなら、時間割を作る前に把握しておいてください。
背景色は掲載先のデザインから逆算する
背景色は、写真を載せるページのデザインから逆算して決めます。白い背景のコーポレートサイトに白背景の写真を並べると、人物が空中に浮いたように見えます。明るいグレーを選ぶと、輪郭が背景から分離しつつ、どのページに置いても浮きません。
社員証の発行システムに背景色の指定がある場合は、そちらが優先されます。証明写真に近い規格を求めるシステムでは、背景色と顔の大きさが決められていることがあるため、発行担当の部署に先に確認してください。社員証と採用サイトで求められる背景が違う場合は、背景を変えて2パターン撮るか、社員証側の規格に合わせて1パターンで撮るかを決める必要があります。
2パターン撮る判断をする場合、1人あたりの持ち時間が伸びるので、1日に回せる人数が減ります。背景を切り替える手間も加わるため、背景ごとに部署をまとめて撮るほうが効率的です。ここも時間割の設計に跳ね返る話なので、発注の段階で共有しておいてください。
縦横比とトリミングは、用途ごとに違う
縦横比とトリミングは用途ごとに違うので、撮影時は「最も引いた構図」で押さえておくのが原則です。引いて撮ったデータからは寄りのトリミングを作れますが、寄って撮ったデータから引きは作れません。社員証・名刺・採用サイト・社内報のどれかに後から必要が生じたとき、引きのデータがあれば対応できます。
| 用途 | 求められる構図・縦横比 | 元データで押さえておくこと | ありがちな失敗 |
|---|---|---|---|
| 社員証 | 縦位置。証明写真に近い上半身。顔の大きさが規格で決まっていることがある | 頭上の余白を規格ぶん確保する。背景は無地で統一する | 発行システムの規格を確認せずに撮り、全員ぶんを撮り直すことになる |
| 名刺 | 縦または正方形。小さく印刷されるので顔が判別できる寄り | 印刷解像度に耐えるサイズで納品してもらう | Webサイズのデータしか手元になく、印刷すると粗くなる |
| 採用サイト・社員紹介 | 横位置または縦位置。テキストを重ねる余白が要ることが多い | 人物の左右どちらかに余白を作ったカットも押さえておく | 寄りで撮ってしまい、見出しを重ねる余白が作れない |
| コーポレートサイトの一覧 | 正方形にトリミングされるCMSが多い | 正方形に切っても頭と肩が収まる構図にする | 縦長前提で撮り、正方形に切ると頭が切れる |
| 社内報・組織図 | 小さい円形にトリミングされることがある | 円形に切っても耳と肩が欠けない位置に顔を置く | 顔を大きく撮り、円形にすると耳が切れる |
| プレスリリース・取材対応 | 先方の媒体規格に合わせるため、引きと寄りの両方 | 高解像度の元データを残し、すぐ渡せる場所に置く | Web用に縮小したデータしか残っておらず、媒体の規格に合わない |
この表で見落とされやすいのが、正方形と円形のトリミングです。コーポレートサイトの社員一覧や社内報の組織図では、システム側が自動で正方形や円形に切ります。縦長の構図で顔を大きく撮っていると、この自動トリミングで頭や耳が切れます。撮影前に、掲載先のCMSがどう切るのかを1つでも確認しておくと、この失敗は避けられます。
プレスリリースや取材対応に回す可能性がある方については、別の条件が乗ります。媒体側の規格に合わせられるだけの元データを残しておくこと、渡せる状態で保管しておくことです。どういう写真が媒体に載るのかはプレスリリースに載る写真の条件に書きました。役員や広報担当の方については、社員写真とは別の組み立てになるので、社長・役員のプロフィール写真、失敗しないための全知識も併せてご覧ください。
採用サイトに載せる写真については、求める効果そのものが社員証とは違います。一覧の中で統一されていることより、その人が働いている様子が伝わることのほうが効きます。採用サイトの写真が応募にどう影響するかは採用サイトの写真で、応募数は本当に変わるのかに整理しました。全員分のポートレートと、採用サイト用の職場風景は、同じ日に撮るとしても別の設計になります。
社内調整|告知文・上長の協力・当日の進行担当者
100人規模の社員写真で、発注担当者の作業量が最も多くなるのは社内調整です。撮影の手配そのものは外部に任せられますが、社員を時間どおりに部屋へ動かすことは社内にしかできません。告知文、上長の協力、当日の進行担当者の3点を押さえておけば、当日の進行はほぼ設計どおりに回ります。
告知文に入れる9項目
社内への告知文には、次の9項目を入れておきます。この9項目が書かれていれば、当日に個別の質問が来る回数が目に見えて減ります。
- 撮影の日時と、自分の部署に割り当てられた時間帯
- 撮影場所(部屋名・フロア)と、待機する場所
- 1人あたりの所要時間(目安として10分程度と伝える)
- 服装の指定(上着・ネクタイ・シャツの色・柄物・名札・社章・髪型)
- この写真をどこに使うのか(社員証・名刺・採用サイト・社内報など具体名で)
- 社外に公開される写真かどうか、公開される場合はどの範囲か
- 撮影を希望しない場合の申し出先と、その場合の扱い
- 当日に来られない場合の連絡先と、取りこぼし枠の時刻
- 撮り直しの扱い(その場での不備は撮り直し、本人希望は取りこぼし枠で受ける等)
このうち、6番目と7番目は特に丁寧に書いてください。社外に公開されると知らずに撮られた、という状態は避けたいところです。掲載範囲を明示し、公開されたくない場合の申し出先を書いておけば、後から個別に調整する手間がなくなります。撮影した写真に社員が写る場合の同意の取り方については、モデルリリース(肖像権同意書)は誰が用意するのかに整理しました。
告知のタイミングは、2週間前と前日の2回が実務的です。2週間前の告知で服装の準備と予定の確保を促し、前日にもう一度、時間帯と場所だけを短く流します。1回だけの告知は、当日になって「聞いていなかった」という人が出ます。
上長の協力を取り付けるには、部署に「枠」を渡す
上長の協力を取り付けるいちばん確実な方法は、部署に時間の枠を渡してしまうことです。個人あてに時刻を通知する方式ではなく、「営業部は10時45分から11時30分の45分間、7名」という形で枠ごと渡す。部署の中で誰をどの順で行かせるかは、部署の側で決めてもらいます。
この形にすると、上長が業務の状況を見て順番を調整できます。「今この人は電話中だから、先にあの人を行かせる」という判断が現場でできるので、枠の中での取りこぼしが減ります。発注担当者が全員の予定を管理する方式より、結果として撮影が早く終わります。
枠を渡すときは、名簿と時間帯をセットで送ってください。部署側が管理しやすい形で渡すことが、協力を得るうえで効きます。あわせて「この時間は業務を離れてよい」という判断が誰の権限なのかも、事前に整理しておくと動きやすくなります。部署によっては、上長より上の承認が要る場合があります。
当日の進行担当者は、社内に1名置く
当日の進行担当者は、社内に1名置いてください。フル枠で40〜50名という目安は、進行担当者の配置と事前の撮影スロット作成を条件にした数字です。この役割がいない状態で撮影を始めると、撮影者が呼び出しと名簿の管理まで抱えることになり、1人あたりの時間が伸びます。
進行担当者の仕事は、大きく4つです。名簿の消し込み、次の部署への声かけ、服装と身だしなみの最終確認、そして撮り直しの判断です。このうち名簿の消し込みは、撮影後に「誰を撮って誰を撮っていないか」を確定させるために欠かせません。当日その場で確定させておかないと、納品データを見ながら100人ぶんを照合し直すことになります。
進行担当者が名簿を持って立っているかどうかで、同じ人数でも終わる時刻が1時間変わることがあります。撮影者が「次の方どうぞ」と呼びに出る状態と、次の人が既に部屋の外で待っている状態では、入れ替わりの時間が桁違いです。社内で進行担当者を置けない事情がある場合は、進行アシスタントを1名追加する選択肢があります(+30,000円+税=33,000円)。呼び出しと名簿の管理を外部に任せる形になります。
当日の欠席者と、中途入社者をどう吸収するか
当日の欠席者と中途入社者を吸収できるかどうかは、撮影条件を記録して再現できるかで決まります。100人を撮ったあとに1人だけ追加で撮るとき、その1人だけ背景も明るさも違えば、一覧ページで浮きます。補撮の設計は、撮影当日の記録から始まります。
記録しておく項目は、次のとおりです。撮影の当日に撮影者と進行担当者で確認し、文書として残します。日本プロカメラマン手配では、こうした撮影条件を運営会社側で保持し、次回の撮影に引き継ぐ運用にしています。
- 背景の種類と色(背景紙・背景布の型番、または壁の位置)
- 照明の位置・高さ・向きと、光量の設定
- カメラと被写体の距離、レンズの画角
- カメラの高さ(目線に対してどの位置か)
- 被写体の立ち位置と体の向き、椅子を使う場合は座面の高さ
- 撮影した部屋の名前と、窓の光を使っているかどうか
- トリミングの基準(縦横比、目線の高さの位置、顔の大きさ)
- 服装の指定内容と、表情の型(口を閉じる/歯を見せる等)
- 基準カットの画像データ(次回の撮影で見比べるため)
補撮の費用については、正直に書いておきます。料金は人数ではなく拘束時間で決まるため、1人だけを撮る場合でも枠を取ることになります。1人のために枠を買うのは、1人あたりで見れば割高です。これは料金体系の性質上そうなるので、運用でまとめるのが現実的な対応になります。
実務でよく使う運用は3つです。1つ目は、ある程度たまるまで待つこと。5名から10名たまった時点でハーフ枠を1回取れば、1人あたりの負担は下がります。2つ目は、入社のタイミングにまとめること。4月と10月の入社式の前後にハーフ枠を置いておけば、中途入社者もそこに乗せられます。3つ目は、他の撮影と同じ日にまとめること。職場風景や商品撮影の予定があるなら、同じ枠の中に補撮を組み込めます。
年間を通して撮影の発注が複数回ある会社なら、補撮を単発で考えるより、年間の発注計画の中に置いたほうが費用も手間も抑えられます。年間で組む場合の考え方は年間で撮影を発注する企業のコスト最適化パターンに書きました。社員写真の補撮は日程の融通が利くほうなので、日程の制約が強い撮影を先に置いて、そこに寄せるのが実務的です。
また、退職者の写真をいつまで掲載するか、部署異動があった場合に撮り直すかといった運用も、最初の撮影の時点で決めておくと後が楽になります。サイト全体の写真をいつ更新するかという判断はコーポレートサイトの写真を撮り直すべきタイミングに整理しました。社員写真は入れ替わりが前提の資産なので、「何年で全体を撮り直すか」を決めておくと、補撮をいつまで続けるかの線も引けます。
ファイル名と受け渡し|社員番号での紐づけと、氏名の取り違え防止
100人分の写真と人物の紐づけは、氏名ではなく社員番号で行います。同姓が複数いる会社では氏名だけでは特定できず、読み方の違いや旧姓の使用でも取り違えが起きます。社員番号なら人事データとそのまま突合できます。
取り違えは、撮影の現場ではなく、撮影後の紐づけ作業で起きます。カメラが記録するのは撮影時刻と連番だけなので、「何番目に撮った人が誰なのか」という情報は現場で作るしかありません。ここを当日に確定させておかないと、100人ぶんの顔と名簿を後から照合することになります。
| 紐づけの方式 | やり方 | 向いている規模 | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 撮影順の通し番号+突合表 | 進行担当者が撮影順に番号を振った名簿を作り、撮影後に連番と突き合わせる | 100名規模に向く。最も確実 | 途中で順番が入れ替わったら、その場で名簿に反映する。後から記憶で直さない |
| 番号ボードのカットを挟む | 各人の最初に、番号を書いた紙を持ったカットを1枚撮る | 複数日・複数拠点にまたがる場合に向く | ボードのカットは納品対象外として扱う旨を先に決めておく |
| 氏名でファイル名を付ける | 納品時に氏名をファイル名にしてもらう | 少人数向き | 同姓・旧姓・読み方の違いで取り違えが起きる。氏名を含むファイルの受け渡し方法も検討が要る |
| 社員番号でファイル名を付ける | 納品後に社内で社員番号にリネームする | 人事システムと連携する場合に向く | 撮影側に社員番号を渡すかどうかは、社内規程に沿って判断する |
実務でおすすめしているのは、1行目と2行目の組み合わせです。進行担当者が撮影順の名簿を作って消し込み、複数日や複数拠点にまたがるときは番号ボードのカットも挟む。この2重の記録があれば、後から照合が必要になっても復元できます。
納品後の受け渡しについても、先に決めておいてください。撮影側から何という名前で納品されるのか、社内でどうリネームするのか、人事システムに取り込むときのファイル形式とサイズはどうか。社員証の発行システムに取り込む場合は、ファイル形式と画素数の指定があることが多いので、発行担当の部署に確認しておきます。納期の目安は、大量のポートレート(数十名〜)で5〜7営業日です。
社員の氏名・社員番号を扱うときの確認先について
社員の顔写真は、氏名や社員番号と結び付いた状態で扱われます。社外の撮影会社に名簿を渡すかどうか、渡す場合にどの範囲までにするか、納品データをどこに保管して誰がアクセスできるようにするかは、社内の個人情報の取り扱い規程に沿って判断する必要があります。この記事で法令の解釈を示すことはできません。社内の管理部門や法務部門、必要に応じて外部の専門家にご確認ください。実務としては、撮影側に渡す名簿を「撮影順の番号と部署名だけ」にとどめ、氏名との紐づけは社内で行う形にすると、やり取りする情報を最小限にできます。撮影の外注における秘密保持の実務は反社チェック・秘密保持、撮影外注のコンプライアンス実務にまとめています。
1日に回せる人数を増やす選択肢と、その条件
1日に回せる人数を増やす選択肢として、進行アシスタント、2カメ、サブカメの3つがあります。ただし、どれも「追加すれば人数が何倍になる」という性質のものではありません。部屋の広さ、動線、そして条件をそろえられるかどうかによって、効き方が変わります。
| 追加する人員 | 料金(税込) | 何が変わるか | 前提になる条件 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
| 進行アシスタント | +30,000円+税=33,000円 | 呼び出し・名簿の消し込み・身だしなみの確認を担当する。撮影者が撮影に集中できる | 事前に名簿と部署ごとの枠を渡しておくこと。社内に進行担当者を置けない場合の代替になる | 人事部門の人手が割けない。部署をまたぐ呼び出しが多い |
| 2カメ(独立・同格) | +120,000円+税=132,000円 | 独立した撮影ラインをもう1つ立てられる | 背景・照明のセットを2組置ける部屋の広さがあること。2ラインの条件をそろえる設計を先に決めておくこと | 1拠点に人数が集中し、日程を分けられない |
| サブカメ(補助撮影) | +80,000〜100,000円+税=88,000〜110,000円 | ポートレートと並行して、職場風景や集合写真などを押さえられる | ポートレートのラインを止めないこと。撮る内容を事前に決めておくこと | 同じ日に採用サイト用の職場風景も撮りたい |
2カメについて、条件を正直に書いておきます。2つの撮影ラインを立てると、背景と照明のセットも2組になります。そのままでは、Aラインで撮った人とBラインで撮った人で明るさや顔の大きさが変わる可能性があります。これを防ぐには、両方のラインで基準カットを共有し、セッティングの段階で見比べて合わせる作業が要ります。この作業を織り込んだうえで、部屋の広さと動線が成立するかを見積りの段階で確認してください。
何名まで回せるかは、部屋の条件と撮る内容で変わります。2ラインを立てても、待機スペースが1つしかなくて呼び出しが詰まれば、増やした分がそのまま人数に反映されるとは限りません。撮影場所の図面や写真をご相談の段階でお送りいただければ、その部屋で2ラインが成立するかどうかを含めて見立てをお返しします。
一方で、進行アシスタントは効果が読みやすい追加です。呼び出しと名簿の管理を専任で持つ人がいると、入れ替わりの時間が安定します。社内に進行担当者を置ける会社なら不要ですが、人事部門が少人数で当日の人手を割けない場合には、検討する価値があります。
なお、同じ日に採用サイト用の職場風景や集合写真も撮りたいという場合は、サブカメを入れるか、ポートレートの枠とは別に時間を取るかの判断になります。ポートレートの列を止めて職場風景を撮りに行くと、その間の待ち行列がそのまま遅れになります。撮る内容が複数あるなら、時間割を作る段階で分けておいてください。
100人規模の社員写真 発注前チェックリスト
ここまでの内容を、発注前に確認するチェックリストにまとめます。人事、広報、総務、情報システム、そして各部署の上長に聞けば答えが返る項目ばかりです。撮影日を決める前にこの一覧を埋めておくと、当日に判断を求められる場面がほとんどなくなります。
- 撮影対象の人数を確定した(役員・正社員・契約社員・派遣・業務委託のどこまでを含めるか)
- 拠点ごとの人数を洗い出し、複数日連続・拠点別・部署分割のどの設計にするかを決めた
- 写真の用途を具体名で挙げた(社員証・名刺・採用サイト・コーポレートサイト・社内報など)
- 社員証の発行システムに背景色・顔の大きさ・ファイル形式の規格があるか確認した
- 掲載先のCMSが正方形・円形に自動トリミングするかを確認した
- 背景色を決めた(掲載先のページデザインから逆算した)
- 服装ガイドを文書にした(上着・ネクタイ・シャツの色・柄物・名札・社章・髪型)
- 表情と体の向きの型を1つに決めた
- 撮影に使う部屋を日数分おさえた(広さ・電源・窓の位置・入退出の動線を確認した)
- 部屋の外に控えのスペースと姿見を用意できるか確認した
- 当日の進行担当者を社内で1名決めた(置けない場合は進行アシスタントの追加を検討した)
- 部署ごとの枠と名簿を作り、上長に渡す形にした
- 告知文に9項目(日時・場所・所要時間・服装・用途・公開範囲・希望しない場合の申し出先・欠席時の連絡先・撮り直しの扱い)を入れた
- 遅刻・欠席を吸収する取りこぼし枠を、午前と午後の終わりに置いた
- 写真と人物の紐づけ方式を決めた(撮影順の通し番号と突合表を基本にする)
- 撮影側に渡す名簿の範囲を、社内の個人情報の取り扱い規程に照らして確認した
- 納品データの形式・サイズ・保管場所・アクセスできる人の範囲を決めた
- 当日欠席者と中途入社者の補撮をいつ行うかの方針を決めた
撮影を外部に発注するときの一般的な確認項目は撮影を外注する前に確認すべきチェックリスト20項目にまとめてあります。上のリストは大人数のポートレートに固有の項目に絞っているので、撮影の外注自体が初めてであれば、両方を通すと抜けが減ります。
このチェックリストで埋まらない欄が残っていても、その状態のままご相談いただいて構いません。撮影する人数、拠点の数と場所、写真の用途(社員証・名刺・採用サイト・社内報など)、動かせる日程の幅をお知らせいただければ、必要な撮影枠の数、複数日に分ける場合の連日割の適用可否、そして部署ごとの時間割の案までを書き出してお返しします。撮影スロットの作成は運営会社側で担当するので、社内の名簿と部署の一覧をお渡しいただければ、こちらで時間割に落とします。
撮影日を決めるまでの逆算6ステップ
100人規模の社員写真は、人数の確定から逆算して撮影日を決めます。人数が決まらないと必要な日数が決まらず、日数が決まらないと部屋も社内の告知も動かせないためです。以下の順で進めると、いつまでに何を決めるべきかが日付で出ます。
目安として、社内の告知に2週間、部屋の確保と部署への枠の配布にさらに2週間を見ておくと、相談から撮影日まで1か月半から2か月ほどの余裕があると動きやすくなります。年度末や決算期など、業務が集中する時期を避けられるかどうかも、この段階で判断します。
撮影対象の範囲と人数を、拠点ごとに確定する
まず、誰を撮るのかの範囲を決めます。役員、正社員、契約社員、派遣社員、業務委託。どこまでを対象にするかで人数が大きく変わり、対象外の人が当日に来てしまうと時間割が崩れます。範囲が決まったら、拠点ごとの人数を出します。本社に何名、支社に何名という単位まで落としてください。この数字が、必要な日数と設計パターンを決める材料になります。人数は撮影日までに動くので、確定値ではなく「現時点の見込み」として扱い、後の工程で更新する前提にしておきます。
写真の用途を具体名で挙げ、必要なパターン数を決める
用途を具体名で挙げます。社員証、名刺、採用サイトの社員紹介、コーポレートサイトの部署ページ、社内報、組織図、プレスリリース。挙げた用途ごとに、求められる縦横比と背景色を確認します。ここで社員証の発行システムに規格があるかどうかを、発行担当の部署に確認しておいてください。用途によって背景を変える必要があるなら、1人あたりの持ち時間が伸び、1日に回せる人数が減ります。用途の数が時間割に跳ね返るので、この工程は日程を決める前に済ませます。
必要な日数を割り出し、3つの設計パターンから選ぶ
人数と用途が見えたら、必要な日数を出します。ポートレートはフル(1日・8時間枠)で40〜50名が目安なので、100名規模なら複数日に分ける設計になります。ここで、複数日連続・拠点別・部署ごとの分割のどれを選ぶかを決めます。判断材料は、社員が1か所に集まっているか、連続した日程で部屋を確保できるか、そして条件をそろえることをどこまで優先するかです。連続する日程で発注すれば、合計から一律10%オフの連日割が適用されます。日程が離れた飛び地の発注は対象外なので、この点も設計の判断に入れてください。
撮影場所を日数分おさえ、部屋の条件を確認する
日数が決まったら、その日数分の部屋をおさえます。会議室を2〜3日連続でおさえる依頼は社内調整として重いので、日程を決める前に総務や施設管理へ相談するほうが早く進みます。確認する条件は、広さ(背景と照明を置いて人物との距離を取れるか)、天井の高さ、電源の位置、窓の位置と遮光の可否、入退出の動線、そして部屋の外に控えのスペースを作れるかどうかです。撮影場所の図面や写真があれば、その部屋でどういう組み方ができるかを事前に見立てられます。
撮影スロットを作り、部署ごとの枠として配布する
撮影スロットは、1人あたり7分半から10分を基準に、15分で2名ずつという刻みで組みます。午前と午後の終わりに取りこぼし枠を15〜30分置き、昼休みの時間も時間割に明記します。組み上がったら、部署ごとの枠として上長に配布します。個人あてに時刻を通知するのではなく、「この時間帯にこの人数」という枠で渡すのが要点です。日本プロカメラマン手配では、この撮影スロットの作成を運営会社側で担当しています。社内の名簿と部署の一覧、動かせない予定をお知らせいただければ、時間割の案をお返しします。
告知を2回流し、進行担当者と当日の役割を確定する
社内への告知は、2週間前と前日の2回に分けます。2週間前の告知で服装の準備と予定の確保を促し、前日には時間帯と場所だけを短く流します。あわせて、当日の進行担当者を社内で1名決めます。名簿の消し込み、次の部署への声かけ、身だしなみの最終確認、撮り直しの判断が役割です。この人がいるかどうかで、同じ人数でも終わる時刻が変わります。社内で置けない場合は、進行アシスタントの追加(+30,000円+税=33,000円)を見積りの段階で相談してください。
この6ステップで作った段取りは、次回以降そのまま使えます。人数と日付を差し替えるだけで、2回目の撮影は準備の時間が半分以下になります。社員写真は入れ替わりが前提の資産なので、1回目で型を作っておくと、以降の更新がずっと軽くなります。
日本プロカメラマン手配の場合|料金の考え方と、100人規模の見積り
日本プロカメラマン手配は、企業専門のカメラマン手配サービスです。運営は株式会社ファーストブレイク(横浜市中区相生町3-60 泰生ビル308)で、私(代表・宮崎大地)は元カメラマンです。2012年の創業以来、300社を超える企業の撮影に携わってきました。採用・社員プロフィール撮影は、主要なサービスの1つです。
基本料金は時間単位です。ハーフ(半日・4時間枠)が60,000円+税=66,000円、フル(1日・8時間枠)が120,000円+税=132,000円。人数に応じた1人あたりの単価という考え方は取っていません。拘束時間はカメラマンの現地到着から撤収完了までで計測し、移動時間は課金しません。撮影の合間の待機時間や昼休みは拘束に含みます。端数は30分単位で切り上げます。延長は30分ごと(切り上げ)で7,800円+税=8,580円ですが、当日の延長はカメラマンのスケジュールによりお受けできない場合があります。
人数ではなく時間で決まる料金体系なので、見積りの読み方も「1人あたりいくらか」ではなく「何枠必要か」になります。1カットあたりの単価や1人あたりの単価という体系が企業の撮影に向かない理由は「1カット◯円」の料金体系が企業に向かない理由に書きました。大人数のポートレートは、この違いが最も金額に表れる領域です。
| 撮る人数・条件 | 枠の考え方 | 前提になる条件 |
|---|---|---|
| 〜20名 | ハーフ(半日・4時間枠)66,000円税込 | 進行担当者を1名置くこと。事前に撮影スロットを作っておくこと |
| 40〜50名 | フル(1日・8時間枠)132,000円税込 | 昼休みと取りこぼし枠を含めた時間割を先に作ること |
| 100名規模 | フル1日では収まらないため、複数日に分ける設計になる | 連続する日程での複数日発注は合計から一律10%オフ。日程が離れた飛び地の発注は対象外 |
| 拠点が分かれている | 拠点ごとに人数に合わせた枠を取る | 背景・照明・トリミングの基準を持ち込んで再現する。移動日が挟まると連日割の対象外になる場合がある |
| 当日欠席者・中途入社者の補撮 | 別の枠として取る | 撮影条件を記録しておき、同じ条件で撮る。人数がたまってからまとめるほうが1人あたりの負担は下がる |
| 同じ日に職場風景や集合写真も撮る | サブカメ(補助撮影)+80,000〜100,000円+税=88,000〜110,000円 | ポートレートのラインを止めないこと。撮る内容を事前に決めておくこと |
| 進行担当者を社内で置けない | 進行アシスタント+30,000円+税=33,000円 | 名簿と部署ごとの枠を事前にお渡しいただくこと |
| 1拠点に集中していて日程を分けられない | 2カメ(独立・同格)+120,000円+税=132,000円 | 背景・照明のセットを2組置ける部屋の広さがあること。2ラインの条件をそろえる設計を先に決めること |
| 白い背景で什器や製品の単体カットも要る | 白ホリスタジオ(カメラマン所有)1時間20,000円+税=22,000円 | 撮影対象を持ち込めること。ロケスタジオを使う場合は外部レンタル費を実費でお通しする |
基本料金には、標準機材(カメラ・レンズ・簡易照明)、商用利用権、事前の撮影スロット作成、当日のディレクション、レタッチ、データ納品までが含まれます。交通費や外部レンタルのスタジオ代といった諸経費は実費でお通しし、運営会社の上乗せはありません。見積りの段階で総額をお出しするので、撮影後に別途の請求が出ることはありません。大型のライティングや特殊機材、大型セットの設営が必要な内容は、個別にお見積りします。
納品した写真の商用利用権は基本料金に含みます。社員証、名刺、採用サイト、コーポレートサイト、社内報、印刷物といった企業の業務用途であれば、追加料金なしで使えます。納期の目安は、少量(〜数十カット)が即日〜翌営業日、大量のポートレート(数十名〜)が5〜7営業日です。100人規模の撮影はこの大量ポートレートに当たります。特急納品はオプションでお受けします。
レタッチはカメラマンが担当します。仕上がりを均一にするため、肌の質感・色温度・トリミングといった項目にレタッチの基準を定めて運用しています。複数日にまたがる撮影でも、この基準があることで仕上がりの傾向が揃います。カメラマンは全国厳選30名程度の登録者から、撮影の内容に合う人を目利きしてアサインします。打ち合わせ、撮影スロットの作成、当日のディレクション、納品までは運営会社が一貫して担当するので、発注側が撮影者と個別に段取りを詰める必要はありません。
見積書のどこを見れば条件の差が読めるかは撮影見積書の読み方に整理しました。複数社から見積りを取る場合は、人数・拠点数・用途・撮影可能な日程の幅という4つの条件を揃えて渡してください。条件がずれていると、返ってきた金額を比べても何を比べているのか分からなくなります。社内で費用を説明する材料が要る場合は社内の稟議を通すための「撮影費用」の説明の仕方をご覧ください。
なお、医療機関やクリニックのように、職員の写真や院内の写真に業種固有の広告のルールが関わる場合があります。該当する場合は、掲載先ごとに確認が要る項目が増えるので、医療機関・クリニックの撮影と広告規制を先にご覧ください。ご相談は見積りフォーム(https://photo-jellish.jp/business/contact/)、メール(contact@firstbreak.jp)、電話045-232-4837(土日祝を除く9:00〜17:00)でお受けしています。
まとめ|100人規模は「日数の見積り」と「条件の基準」を先に決める
100人規模の社員写真は、フル(1日・8時間枠)で40〜50名という目安から逆算して日数を決めます。1日で撮り切る前提を置くと、時間割が詰まり、後半に撮られた人ほど不利になります。複数日に分ける設計を最初に受け入れておけば、部屋の確保も社内の告知も現実的な日程で動かせます。連続する日程で発注すれば、合計から一律10%オフの連日割が適用されます。
撮影スロットは、1人あたり7分半から10分を基準に、15分で2名ずつという刻みで組みます。呼び出しは部署ごとの枠で渡し、部屋の外に控えのスペースと姿見を置き、午前と午後の終わりに取りこぼし枠を置く。この3つがあるだけで、遅刻と欠席を時間割の中で吸収できます。そして当日の進行担当者を社内に1名置くことが、目安の人数が成り立つ条件です。
「全員分そろえる」の本体は、同じ条件で撮ることです。背景、ライティング、距離と画角、トリミング、服装、表情、名札の扱い、体の向き。この8項目を先に決め、基準カットを作って撮影中に見比べる。ここまで設計しておけば、100人が入れ替わっても一覧ページで揃った写真になります。あとは、撮影条件を記録して補撮に引き継ぐ運用を決めておけば、欠席者も中途入社者も同じ絵で吸収できます。
この記事の次に読むと、判断が一段進みます
- 費用の内訳から確認したいとき:企業撮影の相場を、内訳まで全部公開する
- 社内の稟議に出す材料を作るとき:社内の稟議を通すための「撮影費用」の説明の仕方
- 同じ日に社内イベントの撮影も入るとき:社内イベント・表彰式の撮影で押さえるべきこと
- 写真の更新時期を全社で決めたいとき:コーポレートサイトの写真を撮り直すべきタイミング
撮影する人数と拠点が見えているなら、必要な日数を出す相談だけでもお持ちください。人数(拠点ごと)、写真の用途、動かせる日程の幅、撮影に使えそうな部屋の条件をお知らせいただければ、必要な枠の数、複数日に分ける場合の連日割を含めた総額、部署ごとの時間割の案、そして納品までの日数を書き出してお送りします。社内の名簿と部署の一覧をお渡しいただければ、撮影スロットの作成はこちらで担当します。人数が確定していない段階のご相談でも構いません。
よくある質問
社員100人分の写真を撮るのに、何日かかりますか
複数日に分ける設計になります。ポートレートの撮影は1時間あたり6〜8名で保守的に見積もるため、フル(1日・8時間枠)で40〜50名が目安です。100名なら、見込みどおりに進んだ場合でフル2日、当日の欠席者の吸収まで含めるならフル3日を見ておくと現実的です。日数は人数だけでなく、撮る用途の数(社員証と採用サイトで背景を変えるか等)と拠点の数でも変わります。連続する日程で発注すれば、合計から一律10%オフの連日割が適用されます。日程が離れた飛び地の発注は対象外です。
社員写真は1人あたりいくらですか
1人あたりの単価という料金体系は取っていません。料金は人数ではなく拘束時間で決まり、ハーフ(半日・4時間枠)が60,000円+税=66,000円、フル(1日・8時間枠)が120,000円+税=132,000円です。同じ枠の中であれば、撮った人数が15名でも20名でも金額は変わりません。逆に枠に収まらなければ、枠が1つ増えます。したがって「人数×単価」で総額を計算する形にはならず、「何枠必要か」で考えることになります。人数と用途と日程の幅をお知らせいただければ、必要な枠数と総額を見積りでお出しします。
1人あたり何分みておけばよいですか
入れ替わりを含めて7分半から10分を基準にしてください。1時間あたり6〜8名という保守的な計算を1人あたりに割り戻した数字です。この中に、前の人との入れ替わり、名前の確認、立ち位置と姿勢の調整、襟や髪の手直し、撮影、表情が固い場合の撮り足しまでが入ります。実務では15分で2名ずつという刻みで時間割を組むと、遅れが出たときの管理がしやすくなります。上半身と全身、正面と斜めなど複数のパターンを撮る場合は、1人あたりの時間がこれより伸びます。
当日に欠席した社員や、後から入社した社員はどうすればよいですか
撮影条件を記録しておき、後日の補撮で同じ条件を再現します。記録するのは、背景の種類と色、照明の位置と光量、カメラとの距離とレンズの画角、カメラの高さ、立ち位置と体の向き、トリミングの基準、そして基準カットの画像データです。料金は拘束時間で決まるため、1人だけのために枠を取ると1人あたりの負担は大きくなります。実務では、5〜10名たまってからハーフ枠でまとめる、入社のタイミングに合わせて年に数回の枠を置く、他の撮影と同じ日にまとめる、のいずれかで運用する会社が多くなっています。
撮影データはいつもらえますか。ファイル名と社員の紐づけはどうなりますか
納期の目安は、大量のポートレート(数十名〜)で5〜7営業日です。100人規模の撮影はこちらに当たります。特急納品はオプションでお受けします。紐づけについては、撮影当日に進行担当者が撮影順の名簿を作って消し込む方式をおすすめしています。カメラが記録するのは撮影時刻と連番だけなので、「何番目が誰か」は現場で確定させておく必要があります。複数日や複数拠点にまたがる場合は、各人の最初に番号を書いたボードのカットを1枚挟んでおくと、後からの照合が確実になります。撮影側にお渡しいただく名簿の範囲は、社内の個人情報の取り扱い規程に沿ってご判断ください。
