結論から言うと、撮影でできることの範囲は予算の額ではなく、カメラマンを何時間押さえられるかで決まります。10万円ならハーフ(半日・4時間枠)1回、30万円ならフル(1日・8時間枠)に人員やスタジオを足した1日、100万円なら複数日・複数拠点が現実的な線です。この記事では出典のない市場相場ではなく、自社の確定料金から積み上げて中身を公開します。
予算10万円・30万円・100万円で、それぞれ何が組めるか
BUDGET TIERS

予算帯ごとに組める内容を、先に一覧にします。金額はすべて税込で、諸経費(交通費・ロケスタジオ代など)は実費のため含みません。日本プロカメラマン手配の確定料金を足し算しただけの数字なので、他社の見積りと並べる材料にも使えます。
| 予算帯(税込・諸経費別) | 現実的に組める内容 | 収まりやすい用途 |
|---|---|---|
| 10万円 | ハーフ(半日・4時間枠)66,000円が軸。ここに延長1時間(17,160円)か進行アシスタント(33,000円)のどちらかを足せる | 役員1〜2名のプロフィール撮影、社員20名までのポートレート、半日で終わるセミナー・社内イベントの記録 |
| 30万円 | フル(1日・8時間枠)132,000円が軸。2カメ(132,000円)、白ホリスタジオ、連続2日(237,600円)のいずれかを足せる | 採用サイト一式の撮影、周年式典・表彰式の1日記録、人物とオフィスと商品を同じ日に押さえる撮影 |
| 100万円 | フル体制を連続で複数日、または拠点を分けて複数回。2カメ+サブカメ+進行アシスタントという厚い体制も組める | コーポレートサイト全面リニューアルの素材一式、複数拠点の採用・広報素材、大型ライティングを伴う商品撮影 |
この表を見て「思ったより幅が狭い」と感じた方もいると思います。実際そのとおりで、撮影費は予算を倍にしても撮れる写真が倍になる種類の買い物ではありません。増えるのは撮影に使える時間と、現場に立つ人の数です。金額が上がったぶん何が変わるのかは、記事の後半で段ごとに整理します。
もうひとつ先に書いておくと、この記事は「予算を決めてから内容を決める」順序をおすすめしていません。撮りたい成果物から必要な拘束時間を逆算して、そこで出た金額を予算として社内に上げる順序のほうが、後から足りなくなる事故が起きにくいからです。予算帯の話はあくまで、金額の感覚をつかむための入口として読んでください。
撮影費用は「基本料金+オプション+諸経費」の3層でできている
撮影の見積りは、基本料金・オプション・諸経費の3層に分けて読むと構造がつかめます。基本料金は拘束時間で決まる枠の料金、オプションは人員やスタジオなど枠に足すもの、諸経費は交通費やロケスタジオ代のように実費で動くものです。予算を組むときは、この3層のうち動かせるものと動かせないものを分けて考えます。
日本プロカメラマン手配の基本料金は、ハーフ(半日・4時間枠)が60,000円+税=66,000円、フル(1日・8時間枠)が120,000円+税=132,000円の2つだけです。標準機材(カメラ・レンズ・簡易照明)と商用利用権はこの中に含まれます。撮った写真を採用サイトにも社内報にも印刷物にも使えて、追加料金は発生しません。
「4時間」「8時間」が何を指すかも決めてあります。拘束時間はカメラマンの現地到着から撤収完了までで計測し、移動時間は課金しません。撮影の合間の待機時間は拘束に含み、端数が出た場合は30分単位で切り上げます。ここが曖昧なままだと、同じ「半日」でも実際に撮れる時間が事業者ごとに変わってしまうためです。
| 費目 | 金額(税込) | 数え方・条件 |
|---|---|---|
| ハーフ(半日・4時間枠) | 66,000円 | セッティング約30分+撮影約3時間+撤収約30分。ポートレートは最大20名が目安 |
| フル(1日・8時間枠) | 132,000円 | セッティング約30分+撮影約7時間+撤収約30分。ポートレートは最大40〜50名が目安 |
| 延長 | 30分ごと8,580円 | 30分単位で切り上げ。当日の延長はカメラマンのスケジュールにより承れない場合がある |
| 進行アシスタント | 33,000円 | 誘導・整列・機材の補助を担当する人員を1名追加する |
| 2カメ(独立・同格) | 132,000円 | 2人目のカメラマンが独立して別アングル・別会場を撮る体制 |
| サブカメ(補助撮影) | 88,000〜110,000円 | メインカメラマンの補助として撮る体制。条件により幅がある |
| 白ホリスタジオ(カメラマン所有) | 1時間22,000円 | ロケスタジオ(外部レンタル)は実費パススルー |
| 連日割 | 合計から10%オフ | 連続する日程での複数日発注が対象。飛び地(日程が離れた複数回)は対象外 |
| ヘアメイク・スタイリスト手配 | 別途見積り | 経験・条件により変動するため、内容を伺ってから金額を出す |
| 大型ライティング・特殊機材・大型セット設営 | 個別見積り | 必要な機材と設営の規模を確認したうえで提示する |
| 諸経費(交通費・ロケスタジオ代など) | 実費 | パススルーで当社の上乗せはない。見積り段階で金額を明示し、請求書に明細を添える |
予算を組むうえで効いてくるのが、いちばん下の行です。諸経費に手数料を乗せる商習慣もありますが、当社は実費のまま請求します。つまり予算を増やした分は、そのまま撮影時間と体制に回ります。逆に言えば、遠方の撮影では交通費の実費が読めないと総額も読めないので、見積りの段階で場所を確定させておく必要があります。
この3層の内訳をもっと細かく見たい場合は企業撮影の相場を、内訳まで全部公開すると料金ページに全部載せています。以降の各予算帯の話は、この表の数字を足し算しているだけです。
予算10万円でできる撮影と、無理が出るところ
予算10万円は、ハーフ(半日・4時間枠)1回を軸に組む帯です。基本料金66,000円に対して34,000円の余白があるので、延長1時間か進行アシスタント1名か、白ホリスタジオ1時間のいずれか1つを足せます。フル(1日・8時間枠)は132,000円なので、この帯では1日拘束を組めません。
| 組み合わせ | 積算(税込) | 合計 |
|---|---|---|
| ハーフ1回のみ | 66,000 | 66,000円 |
| ハーフ1回+延長1時間 | 66,000+8,580×2 | 83,160円 |
| ハーフ1回+白ホリスタジオ1時間 | 66,000+22,000 | 88,000円 |
| ハーフ1回+進行アシスタント1名 | 66,000+33,000 | 99,000円 |
| ハーフを連続2日(連日割10%オフ) | 66,000×2=132,000 → 118,800 | 118,800円(10万円を超える) |
この帯に収まりやすいのは、対象がひとつの場所にまとまっていて、半日で撮り終わる撮影です。役員1〜2名のプロフィール、社員20名までのポートレート、1会場で完結する半日のセミナーや表彰式が該当します。ポートレートの20名という目安は1時間あたり6〜8名で保守的に計算したもので、進行担当者を1人置くことと、事前に撮影スロット(時間割)を作ることが適用の条件です。撮影スロットの作成は当社が担当します。
役員のプロフィール写真をこの帯で撮る場合、押さえておきたいのは服装と背景の準備です。撮影時間そのものより、当日の段取りで仕上がりが変わります。準備の具体は社長・役員のプロフィール写真、失敗しないための全知識にまとめているので、10万円の枠を有効に使いたい場合はそちらを先に読んでください。
逆に、この帯で無理をすると起きることも書いておきます。ひとつは、本来1日かかる量をハーフの枠に押し込むケースです。撮影に使えるのは約3時間なので、社員30名を撮ろうとすると1人あたり6分を切ります。表情が固いまま次の人に移ることになり、結局は使える写真が減ります。もうひとつは、当日の延長で予算を超えるケースです。30分ごとに8,580円が加算されるため、1時間半の超過で25,740円、当初の予算枠を静かに割り込みます。
3つ目は、移動を含めてしまうケースです。移動時間そのものは課金しませんが、拘束は現地到着から撤収完了までで測るため、本社と支社を1日で回ると各拠点の滞在が短くなります。2拠点を1回のハーフに詰め込むより、拠点ごとに別枠を取るほうが結果的に安く済む場面があります。
もっと安い見積りが他社から届いていて、そちらと迷っている場合は、金額の差がどこから出ているかを先に見てください。差額の理由は撮影の見積もりが安すぎるとき、そこに隠れている6つのコストに整理しています。安いこと自体は問題ではなく、何が含まれていないかが分かっていれば判断できます。
当社の料金体系が向かない場面も、先に書いておきます
撮る量が少なく、拘束時間も短い小規模な依頼では、いちばん短い枠が4時間のため基本料金の枠が余り、割高に感じられることがあります。役員1名の顔写真を1枚だけ、拘束は30分で足りる、というご依頼はその典型です。時間単位の料金は、枠を使い切れる規模の撮影でこそ効率が出る設計になっています。撮る対象が1つだけで量も少ない場合は、点数で課金する事業者に頼むほうが安く収まる場面があります。ここは正直にお伝えしています。
予算30万円でできる撮影と、一段上がる部分
予算30万円は、フル(1日・8時間枠)1回を軸に、人員かスタジオか日数のどれかを足せる帯です。基本料金132,000円に対して余白が約17万円あるため、2カメ体制にする、白ホリスタジオを半日押さえる、連続2日にする、といった選択が現実的になります。10万円帯との最大の違いは、撮影に使える時間が約3時間から約7時間へ伸びることです。
| 組み合わせ | 積算(税込) | 合計 |
|---|---|---|
| フル1日+進行アシスタント1名 | 132,000+33,000 | 165,000円 |
| フルを連続2日(連日割10%オフ) | 132,000×2=264,000 → 237,600 | 237,600円 |
| フル1日+白ホリスタジオ4時間+進行アシスタント1名 | 132,000+22,000×4+33,000 | 253,000円 |
| フル1日+2カメ(独立・同格の2人体制) | 132,000+132,000 | 264,000円 |
| フル1日+2カメ+進行アシスタント1名 | 132,000+132,000+33,000 | 297,000円 |
この帯に収まりやすいのは、撮る対象が複数の種類にまたがる撮影です。採用サイトを作り直すときの「働く風景+社員インタビュー+オフィス内観+集合写真」のような組み合わせは、半日では終わりません。フル1日を押さえて、午前を人物、午後を風景と内観に割り振ると、撮影スロットに無理がなくなります。ポートレートは40〜50名が目安なので、社員全員の顔写真をこの1日に混ぜることもできます。
採用目的の撮影では、どんな写真を何枚用意すると応募の動きが変わるのかを先に決めておくと、1日の割り振りが精密になります。判断材料は採用サイトの写真で、応募数は本当に変わるのかにまとめました。撮る枚数ではなく、掲載する面の数から逆算するのが実務的です。
2カメを足す判断が要るのは、同じ時間に別の場所で物事が進む撮影です。周年式典で、ステージの進行と会場内の歓談を同時に押さえたい。表彰式で、壇上の授与と客席の表情を両方残したい。こうした場面では、1人のカメラマンがどちらかを諦めることになります。2カメは独立・同格の体制なので、2人目も単独で判断して撮り切れます。
連続2日を選ぶ判断は、拠点が分かれているときか、対象が多すぎて1日に収まらないときです。連日割で合計から10%オフになるため、フル2日は237,600円になります。ここで注意したいのが、飛び地は対象外という条件です。今週の火曜と来月の木曜、という組み方だと264,000円のままなので、日程を寄せられるかどうかで26,400円の差が出ます。
この帯で無理が出るのは、拠点が3か所以上に散っているケースです。1日で3拠点を回ると、移動のたびに機材を畳んで組み直すことになり、各拠点の実撮影は1時間前後まで縮みます。金額は収まっても、写真の中身が薄くなります。拠点数が増えるなら、次の帯を検討したほうが結果的に安く済みます。
予算100万円でできる撮影は、日数と拠点の数で決まる
予算100万円は、1日の中身を厚くする帯ではなく、日数と拠点を増やす帯です。単日でどれだけ体制を厚くしても、フル+2カメ+サブカメ+進行アシスタントで407,000円にとどまります。100万円の枠を使い切るのは、複数日にわたる撮影か、拠点を分けた複数回の撮影です。
| 組み合わせ | 積算(税込) | 合計 |
|---|---|---|
| フル1日+2カメ+サブカメ+進行アシスタント(単日で最も厚い体制・サブカメを上限で計算) | 132,000+132,000+110,000+33,000 | 407,000円 |
| フル+2カメの2人体制を連続3日(連日割10%オフ) | (132,000+132,000)×3=792,000 → 712,800 | 712,800円 |
| フル1日を6拠点で(日程が離れた飛び地) | 132,000×6 | 792,000円(連日割の対象外) |
| フル1日を連続7日(連日割10%オフ) | 132,000×7=924,000 → 831,600 | 831,600円 |
この帯に収まりやすいのは、コーポレートサイトの全面リニューアルのように、必要な写真が会社全体に広がる撮影です。本社・支社・工場・店舗の内外観、各拠点の働く風景、役員と管理職のプロフィール、商品の白抜きとイメージカット。これらを1日に押し込むのは物理的に無理なので、拠点ごとに日を分けて撮り、素材のトーンだけ揃えるという設計になります。
大型ライティングや特殊機材、大型セットの設営が要る撮影も、この帯から現実的になります。金額は個別見積りになるため表には載せていませんが、機材と設営の規模を確認したうえで提示します。ヘアメイク・スタイリストの手配も別途見積りで、経験や拘束条件によって変わります。
この帯でいちばん効くのが、連日割と飛び地の差です。全国6拠点をそれぞれ別の週に撮ると792,000円で連日割は付きませんが、移動可能な範囲でまとめて連続日程にできれば同じ日数でも1割下がります。同時に、遠方の拠点は交通費の実費が積み上がります。日程を寄せる工夫は、割引と諸経費の両方に効きます。
もうひとつ、100万円規模になると発注先の体制そのものが判断材料になります。1人のカメラマンに全拠点を任せるのか、拠点ごとに現地のカメラマンを立てるのか。当社は全国に厳選した30名程度の登録カメラマンがいるため、遠方は現地アサインで交通費を抑える組み方もできます。発注ルートごとの違いは撮影会社と個人カメラマンとエージェント、どう違うのかで整理しています。
予算を一段上げると、現場で何が変わるのか
予算を一段上げて増えるのは、写真の枚数ではなく「余白」です。撮り直せる時間、光を待てる時間、別アングルを押さえられる人手。これらが増えることで、結果的に使える写真の割合が上がります。段ごとに何が変わるかを表にします。
| 予算の段 | 増える金額の中身 | 現場で変わること |
|---|---|---|
| 10万円 → 30万円 | ハーフ66,000円がフル132,000円になり(差額66,000円)、さらに進行アシスタントや2カメを足す余地が生まれる | 撮影に使える時間が約3時間から約7時間へ。人物・風景・商品を同じ日に分けて撮れる。1人あたりの持ち時間が伸びて表情が変わる |
| 30万円 → 100万円 | フル体制を連続日または複数拠点で反復できる。2カメ・サブカメ・進行アシスタントを重ねられる | 1日で撮り切る前提を外せる。天候や出席者の都合による予備日を持てる。拠点ごとの空気の違いを、それぞれの現場で撮れる |
| どの段でも共通 | 諸経費(交通費・ロケスタジオ代など)は実費のまま。当社の上乗せはない | 予算の増分がそのまま撮影時間と体制に回る。ただし遠方の拠点が増えると交通費の実費も増えるため、日程を寄せる工夫が効く |
逆に、予算を一段上げても変わらないものもあります。標準機材と商用利用権は、いちばん小さいハーフの枠にも最初から含まれています。10万円の撮影で撮った写真も、100万円の撮影で撮った写真も、採用サイト・社内報・SNS・印刷物に使える範囲は同じです。納期の目安も枠の大きさではなくカット数で決まり、少量(〜数十カット)は即日〜翌営業日、大量ポートレート(数十名〜)は5〜7営業日です。
つまり、予算を上げて買っているのは権利でも納期でもなく、時間と人手です。ここが分かると、社内で予算を説明するときの言葉も変わります。「良い写真を撮るために30万円が要る」ではなく、「この点数を撮り切るには7時間の拘束と進行役が1人要るので165,000円になる」と説明できます。説明の組み立て方は社内の稟議を通すための「撮影費用」の説明の仕方にまとめています。
「この内容だと、どの帯に入りますか」という段階でしたら、撮りたい写真の使い道・対象の数・撮影場所・希望時期をお聞かせください。必要な拘束時間を逆算して、枠・人員・スタジオ・諸経費まで書き出した見積書をお出しします。予算の上限が先に決まっている場合も、その中で何が組めて何が入らないかを正直にお伝えします。社内説明用に、内訳を分けた形でお出しすることもできます。
予算より先に決めるのは「撮りたい成果物」
撮影の発注で失敗が起きやすいのは、金額を先に決めて中身を後から詰める順序です。予算という上限だけが確定していると、そこに収まるように対象を削ることになり、いちばん要る写真が最後まで残らないことがあります。順序を逆にして、撮りたい成果物から必要な拘束時間を逆算すると、金額は自動的に出ます。
以前、「予算30万円で全社分の写真を撮りたい」というご相談をいただいたことがあります。金額だけが先に決まっていて、中身はこれから、という状態でした。伺っていくと、必要なのは役員3名のプロフィール、社員40名の顔写真、オフィスの内観、そして商品10点。撮影場所は本社と、車で1時間の工場の2か所でした。この時点で、1日には収まらないことが分かりました。
そこで優先順位を伺い、本社をフル1日、工場を別日のハーフ1回に分けました。合計198,000円(税込・日程が離れているため連日割の対象外)で、残りを交通費の実費と、当日に延長が出たときの余白に充てています。最初に「30万円で何ができますか」と聞かれたまま組んでいたら、2拠点を1日に詰め込んで、両方が中途半端になっていたはずです。私は元々カメラマンとして現場に立っていたので、時間の足りない現場で何が削られるかは体で分かります。削られるのはたいてい、撮り直しと、待つ時間です。
逆算の手順は、次の4段階で足ります。社内で先に埋めておけるところまで埋めてから相談いただくと、見積りが一度で確定します。
写真の使い道と、要る面の数を書き出す
採用サイトのトップに1枚、社員紹介ページに10枚、会社案内の見開きに3枚、というように掲載する面の数から数えます。枚数ではなく面の数から入ると、後から「あの写真がない」が起きにくくなります。
対象の数と、撮影場所の数を数える
人物なら人数、商品なら点数、施設なら箇所数を出します。あわせて撮影場所が何か所あるか、移動が発生するかを確認します。拘束時間に効くのは対象の数より、場所の数と移動のほうです。
1時間あたりに撮れる量から、必要な時間を出す
ポートレートは1時間あたり6〜8名で保守的に計算します。社員40名なら5〜7時間、役員3名なら1時間弱が目安です。ここにセッティング約30分と撤収約30分、移動があればその分を足します。
出た時間を枠に当てはめ、人員とスタジオの要否を決める
4時間以内ならハーフ66,000円、8時間以内ならフル132,000円。同時進行の場面があれば2カメ、人の流れを捌く必要があれば進行アシスタントを足します。ここまで来ると、予算は自分で計算できます。
この4段階を回すために、社内で先に確定させておきたい項目をまとめました。ここが埋まっていれば、見積りは一度で出ます。埋まっていない項目は、そのまま金額が動く余地になります。
- 写真を使う場所(採用サイト/会社案内/プレスリリース/IR資料/社内報)と、それぞれに要る面の数
- 撮る対象の数(人物なら人数、商品なら点数、施設なら箇所数)
- 撮影場所の数と、当日に移動が発生するかどうか
- 役員・社員のスケジュールを押さえられる日と時間帯
- 当日の進行を社内の誰が担当するか(担当を置けない場合は進行アシスタントの追加を検討する)
- 服装・ヘアメイクを手配するかどうか(手配する場合は別途見積りになる)
- 写真が要る期日(少量は即日〜翌営業日、数十名規模は5〜7営業日が目安)
- 社内で決裁できる上限額と、上限を超えたときの手続き
最後の項目を入れているのには理由があります。上限額が分かっていれば、こちらから「この内容だと超えるので、どこを削るか一緒に決めましょう」と切り出せるからです。金額を伏せたまま話を進めると、見積りが出た段階で組み直しになります。発注前に押さえる項目を通しで確認したい場合は撮影を外注する前に確認すべきチェックリスト20項目を使ってください。
予算の額より、金額が動く条件を先に決める
撮影費で予定と請求がずれるのは、金額の見込み違いより「動く条件を決めていなかった」ことが原因です。延長は30分ごとに8,580円、当日の追加拠点は移動と再設営で枠を食う、諸経費は実費なので場所が変われば動く。この3つを見積りの段階で書き出しておけば、稟議に上げた金額と請求書の金額が一致します。予算帯を選ぶより、この3行を確定させるほうが実務では効きます。
撮影の予算は、成果物から逆算して決める
予算10万円ならハーフ(半日・4時間枠)1回に何かをひとつ足せる帯、30万円ならフル(1日・8時間枠)に人員・スタジオ・日数のどれかを足せる帯、100万円なら日数と拠点を増やせる帯です。上がるのは写真の枚数ではなく、撮影に使える時間と現場に立つ人の数で、標準機材と商用利用権はどの帯にも最初から含まれます。予算の額を先に決めるより、撮りたい成果物から必要な拘束時間を逆算するほうが、社内での説明も当日の進行も楽になります。
私たち日本プロカメラマン手配は、企業専門のカメラマン手配サービスです。運営は株式会社ファーストブレイク(横浜市中区)、代表の私・宮崎大地は元カメラマンです。2012年の創業、2014年の法人設立から、法人とのお取引は300社を超えました。全国に厳選した30名程度の登録カメラマンから用途に合う人を選んでアサインし、打ち合わせ・当日のディレクション・納品までを窓口として引き受けています。人物・プロフィール、商品・料理、オフィス・施設・職場風景、企業イベントの4種に対応し、動画・ドローン空撮・ヘアメイク手配・特急納品はオプションとしてお受けします。
料金は時間単位で、ハーフ(半日・4時間枠)が60,000円+税=66,000円、フル(1日・8時間枠)が120,000円+税=132,000円です。標準機材と商用利用権は基本料金に含まれ、諸経費(交通費・ロケスタジオ代など)は実費パススルーで当社の上乗せはありません。お支払いは請求書払い(銀行振込)がデフォルトで、振込手数料は発注側のご負担、カード決済は小口・単発向けのオプションです。インボイスの登録番号はT2020001106718、納期の目安は少量(〜数十カット)が即日〜翌営業日、大量ポートレート(数十名〜)が5〜7営業日、対応エリアは北海道から沖縄までの全国です。ご連絡は見積りフォームのほか、電話045-232-4837(土日祝を除く9:00〜17:00)、メールcontact@firstbreak.jpでも承ります。
この記事の次に読むと、判断が一段進みます
予算帯の感覚がつかめたら、内訳を詰める段階に進みます。
- アシスタントやヘアメイクを入れるか迷っているとき:アシスタント・スタイリスト・ヘアメイクの費用相場
- 撮影が年に何度も発生していて、年間で最適化したいとき:年間で撮影を発注する企業のコスト最適化パターン
- 予算が足りないときに、どこから削るかを決めたいとき:撮影費用を下げる正しい方法と、下げてはいけない部分
予算の枠が決まっている方も、まだ何も決まっていない方も、いまの状態のままご相談いただいて構いません。用途・対象の数・場所・希望時期を伺えば、必要な拘束時間を逆算して、枠と人員と諸経費を分けた見積書をお出しします。他社の見積りをお持ちの場合は、同じ条件で並べられる形にしてお返しします。比較の材料として使っていただくだけでも構いません。
よくある質問
撮影の予算はいくらから考えればいいですか
金額から考えず、撮りたい写真の使い道と対象の数から考えてください。撮影費は拘束時間で決まるため、対象の数と撮影場所の数が分かれば必要な時間が出て、そこから金額が計算できます。日本プロカメラマン手配の場合、いちばん小さい枠がハーフ(半日・4時間枠)66,000円(税込・諸経費別)なので、半日で終わる撮影であればここが出発点です。予算の上限が先に決まっている場合も、その中で何が組めて何が入らないかを見積りの段階でお伝えします。
予算10万円で企業の撮影はできますか
できます。ハーフ(半日・4時間枠)66,000円が軸になり、残りの枠で延長1時間(17,160円)、白ホリスタジオ1時間(22,000円)、進行アシスタント1名(33,000円)のいずれかを足せます。いずれも税込で、諸経費(交通費など)は実費のため別途です。収まりやすいのは、役員1〜2名のプロフィール、社員20名までのポートレート、1会場で完結する半日のセミナーや表彰式です。フル(1日・8時間枠)は132,000円なので、この予算では1日拘束は組めません。
予算30万円あれば、撮影は何日できますか
フル(1日・8時間枠)なら連続2日、ハーフ(半日・4時間枠)なら連続3日が目安です。フルを連続2日で発注すると132,000円×2=264,000円に連日割10%オフが適用されて237,600円、ハーフを連続3日なら66,000円×3=198,000円が178,200円になります(いずれも税込・諸経費別)。連日割は連続する日程が条件で、日程が離れた飛び地の複数回は対象外です。日程を寄せられるかどうかで、同じ日数でも1割の差が出ます。
撮影の予算に、交通費やスタジオ代は含まれますか
基本料金には含まれず、諸経費として実費で別途いただきます。日本プロカメラマン手配では交通費・ロケスタジオ代などを実費パススルーで請求し、当社の上乗せはありません。事前の見積りで金額を明示し、請求書にも明細を添えます。基本料金に含まれるのは標準機材(カメラ・レンズ・簡易照明)と商用利用権で、撮った写真は採用サイト・社内報・SNS・印刷物などの業務用途に追加料金なしで使えます。なお当社所有の白ホリスタジオは1時間22,000円(税込)で、外部のロケスタジオは実費です。
予算が足りないときは、何から削ればいいですか
撮影時間ではなく、撮る対象と拠点の数から削ってください。時間を切り詰めると1人あたり・1点あたりの持ち時間が減り、使える写真の割合がそのまま落ちます。実務で効くのは、拠点を2回に分けず今回は本社だけにする、商品撮影を次回に回す、といった対象側の絞り込みです。日程の組み方でも下がります。複数日が要る場合は連続する日程にまとめると合計から10%オフになり、進行担当を社内で立てられれば進行アシスタント33,000円(税込)を外せます。
