年間で撮影を発注する企業のコスト最適化パターン

結論から言うと、年間で撮影を発注する企業のコストは、1回あたりの金額ではなく「発注回数」と「毎回やり直している作業」で決まります。撮影を年間カレンダーに乗せ直すだけで、単価を値切らなくても総額は下がります。この記事では、都度発注で見えなくなっているコストを分解したうえで、発注の組み替え方を5つのパターンに整理します。制度としての年間契約ではなく、発注の設計の話です。

目次

撮影の年間コストは、1回あたりの単価ではなく発注回数で決まる

ANNUAL PLANNING

オフィスで社員が働いている様子を撮影している職場風景撮影のイメージカット

この記事が想定しているのは、年に2回以上、撮影を外に出している企業の担当者です。採用サイトの更新で1回、周年の式典で1回、展示会の前に1回、役員が交代したのでもう1回。案件が起きるたびに社内で相談し、そのつどカメラマンを探して発注する。この形を、ここでは都度発注と呼びます。

都度発注のコストは、一見すると「1回あたりの金額×回数」です。ところが実際には、回数に比例して増えるのは撮影費だけではありません。探す時間、説明する時間、移動、社内の事務処理が、そのたびに丸ごと1回分ずつ乗ります。しかもこれらは請求書に金額として出てこないため、年度末に総額を並べても、どこに無駄があったのかが見えません。

ここで多くの担当者が取る手は、1回あたりの金額を下げにいくことです。ただ、単価だけを見て安い発注先を探すと、別のところでコストが戻ってきます。その構造は撮影の見積もりが安すぎるとき、そこに隠れている6つのコストに整理してあるので、今の見積りが妥当かを知りたい場合はそちらを見てください。この記事で扱うのは、金額そのものではなく、年間の発注をどう組み替えるかです。

都度発注で見えなくなっている6つのコスト

年間の総コストを見るときは、請求書に載る金額と、載らないまま社内で消えている時間を並べて置くと構造が分かります。載らないほうは、担当者・現場の社員・経理や購買が負担しているコストです。

都度発注で発生していること金額に出るコスト金額に出ないコスト
そのつどカメラマンを探し、比較検討する相見積りを取るための調整、試し撮りを依頼する場合はその費用候補を集めて実績を見比べる担当者の時間。初めて組む相手なので、当たり外れのリスクを毎回引き受ける
そのつど要件とトーンを説明する打ち合わせが有償の場合はその費用、認識のずれによる撮り直し同じ説明を年に何度も繰り返す時間。伝え漏れた条件が現場で表面化する
そのつど現場へ移動する諸経費(交通費など)が回数分。当社の場合は実費・端数切り上げ集合・機材の搬入・撤収に取られる自社側の立ち会い時間
そのつど稟議・発注書・請求処理を回すほぼ出ない(社内の人件費として吸収される)経理・購買の処理時間。決裁が下りるまでのリードタイムで撮影日が後ろにずれる
撮影ごとに写真のトーンが変わる統一するための撮り直し費用サイトの1画面に世代の違う写真が混ざる。採用サイトや会社案内で印象が散る
使いたい写真が手元になく、急ぎで撮る短納期対応の扱いが乗る公開日が動く、または手持ちの素材で妥協する。差し替えを前提にした二度手間

上の4行は、発注の回数にそのまま比例します。年3回の発注なら3回分、年6回なら6回分です。下の2行は回数ではなく、撮影がばらばらに走っていること自体から生まれます。トーンの不統一と、素材の在庫切れです。

この中でいちばん気づかれにくいのが、1行目の選定コストです。毎回ゼロから探すということは、毎回「初めて組む相手」と本番を迎えるということでもあります。撮影の失敗が、腕ではなく選び方の段階で決まっている例はカメラマン選びで失敗する企業に共通する7つのパターンにまとめました。年に何度も発注する企業ほど、この抽選を回している回数が多くなります。

年間の撮影コストを下げる5つのパターン

ここからが本題です。年間の総コストを下げる手は、大きく5つに分けられます。5つ全部をやる必要はありません。自社の撮影の性質によって効くものが違うので、向く企業と向かない場合をあわせて並べます。

パターン向く企業向かない場合
1|1年で使った写真を棚卸しする撮影の発注が部署ごとに分かれていて、全社で何を撮ったか誰も把握していない企業撮影がまだ年1回程度で、用途も1つに限られている場合は手間のほうが大きい
2|撮影を年間カレンダーに乗せる採用・展示会・周年・決算など、年間の予定が先に決まっている企業受注や案件の発生に写真の必要が連動していて、予定を先に置けない業種
3|同じ日にまとめて撮る被写体になる社員が同じ拠点にいて、一定の人数をまとめられる企業拠点が全国に分散している、役員の予定が揃わない、現場を止められない企業
4|同じカメラマンを継続してアサインする写真のトーンを揃えたい企業。同じ場所・同じ被写体を繰り返し撮る企業撮影の種類が毎回大きく違う(商品のマクロと式典のスナップなど)場合
5|1回の撮影で使い回せる形にしておくWebと印刷、採用と広報など、同じ写真を複数の用途に回したい企業掲載媒体が1つに固定されていて、転用の予定がない場合

パターン1|1年で使った写真を棚卸しする

最初にやるのは、発注の組み替えではなく現状の把握です。直近1年で公開・使用した写真を、用途別に洗い出します。採用サイト、会社案内、コーポレートサイトの各ページ、プレスリリース、社内報、展示会のパネル、営業資料、SNS。それぞれで何点使い、その写真をいつ、どの撮影で撮ったのかを並べます。

この作業をすると、たいてい2種類の無駄が出てきます。ひとつは、撮ってあるのに一度も使われていない写真です。撮影当日に「せっかくだから」で増やしたカットが、用途を決めないまま眠っている状態です。もうひとつは逆で、使いたかったのに手元になく、そのために追加で撮影を発注した写真です。後者を数えると、年間の発注回数のうち何回が「在庫切れによる追加発注」だったかが分かります。

棚卸しは、部署をまたいで見ることに意味があります。人事が採用サイト用に撮った職場風景と、広報がプレスリリース用に撮ったオフィスの写真は、内容がかなり重なります。発注の窓口が分かれていると、同じ場所で似た写真を別々の予算で撮っていることが起こります。この重複は、金額の交渉をいくら重ねても見つかりません。1枚のリストにして初めて見えます。

パターン2|撮影を年間カレンダーに乗せる

棚卸しで用途が見えたら、次は時期です。撮影を「必要になってから探すもの」から「予定に紐づいて先に置いてあるもの」に変えます。年度の頭に、社内ですでに決まっている予定から逆算して、撮影日を仮で押さえてしまう方法です。

逆算の起点は、撮影日ではなく「写真を使う日」です。公開日から、原稿とデザインの制作期間を引き、さらに納品までの日数を引くと、撮影日が決まります。参考までに、当社の納期の目安は、少量(〜数十カット)で即日〜翌営業日、大量ポートレート(数十名〜)で5〜7営業日です。ここに社内の確認と差し戻しの往復を見ておくと、実務では公開の2〜3か月前に撮影を置く形に落ち着くことが多くなります。

社内で先に決まっている予定そのために要る写真撮影を置く時期の目安
採用サイトの公開・更新社員インタビュー、職場風景、オフィス外観、集合カット公開の2〜3か月前。原稿とデザインの制作期間を確保する
新入社員の配属・組織改編新体制での職場風景、部署ごとの集合、新任者のプロフィール配属が落ち着いた頃。4月配属なら5〜6月
周年・式典・表彰当日の記録、役員の集合、更新用のプロフィール当日。式典で流す映像やパネルが要るなら、事前にもう1日置く
展示会・カンファレンス出展ブースに掲出する商品カット、登壇の様子、来場対応の風景販促物の入稿に間に合う1〜2か月前と、出展当日の2本立て
会社案内・IR資料の改訂役員プロフィール、設備・施設、商品、働く人の様子資料の制作を始める前。原稿が固まってからでは間に合わない
プレスリリース・メディア対応代表と役員のプロフィール、商品の白背景カット、外観通年で使えるものを年度頭に撮り置きしておく

この表の効き目は、撮影費が下がることではありません。急ぎの発注が減ることです。急ぎの発注は、日程の選択肢が狭くなり、短納期の扱いが乗り、社内の決裁も特急で回すことになります。年度の頭に仮押さえをしておけば、同じ撮影が通常の段取りで済みます。

採用サイトの更新は、この中でも先に置きやすい予定です。掲載する写真の中身が応募にどう効くのかは採用サイトの写真で、応募数は本当に変わるのかに書いたので、何を撮るかを決める段階で使ってください。撮る中身が決まっていれば、日程の仮押さえも具体的になります。

パターン3|同じ日にまとめて撮る

年間カレンダーができると、散らばっていた撮影のうち、同じ時期・同じ場所のものが見えてきます。それを1日に寄せると、1人あたり・1カットあたりの単価が下がります。理由は単純で、機材の設営と撤収、ライティングの組み立て、現場までの移動が1回分で済むからです。

当社の料金は拘束時間で決まります。ハーフ(半日・4時間枠)が66,000円、フル(1日・8時間枠)が132,000円(いずれも税込)で、枠の中で何名撮っても枠の料金は変わりません。ポートレートの目安はハーフで最大20名、フルで最大40〜50名です(1時間あたり6〜8名の保守計算。進行担当者の配置と事前の撮影スロット作成が条件)。5名をハーフ1回で撮れば1人あたり13,200円ですが、同じハーフ1回に20名を入れれば1人あたり3,300円です。総額は同じ66,000円で、1人あたりだけが4分の1になります。

ここで注意したいのは、これが「同じ日・同じ場所に被写体が集まれる場合」の数字だという点です。同じ20名でも、5名ずつ4回に分けて別の日に撮れば、ハーフ4回で264,000円になり、そのたびに諸経費も発生します。効いているのは人数ではなく、日程をまとめられたかどうかです。料金の内訳そのものは企業撮影の相場を、内訳まで全部公開するで公開しているので、自社の年間の発注に当てはめて計算するときの物差しに使ってください。

まとめ撮りが向かないのは、被写体の予定が揃わない場合です。役員の日程が合わない、店舗や工場を止められない、拠点が全国に分かれている。こうした条件では、無理に1日へ寄せると当日の待ち時間が増え、かえって現場の負担が大きくなります。その場合は、拠点単位・部署単位で「その日にいる人を全員撮る」という寄せ方に切り替えると現実的です。

パターン4|同じカメラマンを継続してアサインする

4つ目は、金額に出ないコストを直接削る手です。同じ人が続けて入ると、要件の説明が短くなり、写真のトーンが揃います。前の回に撮ったものが基準になるので、「前回と同じ並びで」という指定が成立するようになります。

私は元々カメラマンとして企業の撮影を受けていました。同じ会社に年に何度も入るようになると、打ち合わせの時間が目に見えて短くなります。最初の年は撮影のたびに小一時間かけて用途とトーンをすり合わせていたのが、次の年には「前回の採用サイトと同じ並びで、今回は新しい部署を足したい」の一言で通じるようになりました。受付から会議室までの動線、午前と午後で光の入り方が変わる窓、声をかけると自然にほどける人と、カメラの前で固くなる人。そういう現場の勝手が頭に入っているぶん、当日は段取りではなく写真そのものに時間を使えます。写真がよくなったのは腕が上がったからではなく、迷う時間が消えたからでした。

ただし、同じ人に固定することにはリスクもあります。体調不良や事故で稼働できない日は起こりえます。当社では業務委託契約に代替体制への協力条項を入れていて、指名のカメラマンが動けない場合に別のカメラマンへ引き継げるようにしています。継続してアサインするなら、その担当が動けなくなったときに誰がどう引き継ぐのかまで、発注の段階で決めておいてください。

もうひとつ、継続が向かないケースもあります。商品のマクロ撮影と式典のスナップと役員のプロフィールでは、要る技術も機材も違います。同じ人に全部を任せると、どこかが平均点になります。トーンを揃えたいのは同じ用途の写真どうしなので、用途ごとに担当を固定する、という考え方のほうが実務には合います。

パターン5|1回の撮影で使い回せる形にしておく

5つ目は、撮影の回数そのものを減らす手です。1回で撮った写真が複数の用途に回せれば、追加の発注が要らなくなります。そのために撮影前に決めておくのは、次の3つです。

ひとつ目は縦横比です。Webのメインビジュアルは横長、印刷物の表紙は縦、SNSは正方形と、載せる場所で必要な比率が違います。あとから切ると、頭や肩が切れて使えないことが起こります。用途を先に伝えておけば、同じ場面を横位置と縦位置の両方で押さえられます。ふたつ目は余白です。写真の上に見出しやキャッチコピーを載せる予定があるなら、その分の空きを構図に入れておく必要があります。文字を載せる前提を伝えていない写真は、被写体が画面いっぱいに入っていて、コピーの置き場がありません。

みっつ目は使用範囲です。Web限定なのか、印刷物にも使うのか、採用媒体や求人広告にも出すのか。ここを発注時に伝えておくと、後から「その用途は聞いていない」という話にならずに済みます。あわせて、写り込む社員に対しても、どこまで使うかを事前に伝えて了解を取っておいてください。退職や異動があったときの扱いを含めて、社内のルールにしておくと運用が楽になります。

なお、撮ったデータをどこに保管し、社内の誰がどう取り出せるようにするかという管理・共有の運用は、それだけで別の論点になります。ここで扱うのは撮影の段階までです。用途を先に決めて、比率と余白と使用範囲を確保しておく。この3つだけで、年間の追加発注はかなり減ります。

「年間でまとめれば安くなる」とは限らない

ここまで5つのパターンを並べましたが、撮影をまとめれば総額が下がる、と言い切ることはできません。まとめないほうがいい撮影が確かにあります。ここを飛ばすと、年間計画を作った結果、使えない写真が増えることになります。

ひとつ目は、被写体の予定が揃わない場合です。役員6名を1日で撮る計画を立てても、実際には出張や会議で3名しか集まらず、残りを別日に撮ることになる。この形だと、まとめ撮りの単価を前提に組んだ見積りが崩れます。人数を寄せる計画は、日程を押さえる前に被写体の稼働を確認してから立ててください。

ふたつ目は、季節や施設の状態に紐づく撮影です。桜の咲く本社の外観、新緑の工場、雪の残る北の拠点、竣工直後のきれいなオフィス、稼働前の設備。これらは撮れる時期がその瞬間しかなく、他の撮影と同じ日に寄せるという発想が成り立ちません。カレンダーには、まとめる撮影とは別枠で置いてください。

みっつ目は、人の入れ替わりが多い組織です。撮影から半年で退職や異動が続くと、集合写真もインタビュー写真も使えなくなります。離職率が高い部署や、新卒採用で毎年顔ぶれが変わる部門では、大量に撮り置きするより、必要な時期に必要な分だけ撮るほうが結果として無駄が出ません。よっつ目は、急な広報ニーズです。受賞、資金調達、新拠点の開設、メディアからの急な取材依頼。これらは予定に乗りません。年間の計画とは別に、随時対応できる枠をひとつ残しておくのが現実的です。

もうひとつ、実務の感覚として付け加えておきます。1日にすべてを寄せすぎると、撮影時間が長くなり、後半の被写体ほど疲れた表情になります。朝いちばんに撮った人と夕方に撮った人で、写真の質が揃わない。人数をまとめること自体はコスト面で効きますが、1日で無理なく撮れる範囲には限りがあります。結果として、年に2〜3回の固定枠を置き、そこに寄せられるものを寄せて、残りを随時にする。この形に落ち着く企業が多いというのが、実際に見てきた範囲での正直なところです。

年間の発注を相談するとき、先に伝えておきたい6項目

年間の撮影をまとめて相談する場合、1回分の見積り依頼とは伝える情報が変わります。1回の撮影なら日時と場所と人数で見積りが出ますが、年間の組み立ては用途と時期の全体像がないと設計できません。相談の前に、次の6項目を手元でまとめておいてください。

  • 1年で使う予定の写真の用途と、おおよその点数(採用サイト/会社案内/プレスリリース/社内報/展示会など、媒体ごとに)
  • 撮影する拠点と所在地(本社だけか、支社・工場・店舗を含むか。含むなら何拠点か)
  • 被写体になる人数の規模(1回あたり数名なのか、20名前後なのか、40名以上なのか。押さえる枠がハーフで足りるかフルが要るかの判断材料になるため)
  • 時期の制約(公開日、決算期、繁忙期、被写体が動かせない期間、季節に紐づく撮影の有無)
  • 既存写真のトーンを揃えたいのか、作り直したいのか(揃える場合は現行の掲載ページかサンプル画像)
  • 年間で確保できている予算感と、決裁の単位(1回ごとの決裁か、年度予算の枠として取れるか)

6項目目の決裁の単位は、実務上いちばん効きます。1回ごとに決裁を取る運用だと、まとめ撮りで総額が大きく見えるため、かえって稟議が通りにくくなることがあります。年度予算の枠として先に確保できていれば、日程の組み替えを社内調整なしで進められます。年間予算として説明する言い方は社内の稟議を通すための「撮影費用」の説明の仕方に整理してあるので、稟議書の文面はそちらを見てください。

1回ごとの発注条件をどこまで詰めるかについては、撮影を外注する前に確認すべきチェックリスト20項目を使ってください。年間の設計ができていても、1回ごとの条件が曖昧だと同じところで揉めます。

当社の料金の扱いについて

誤解のないように書いておくと、当社に年間契約プランやボリュームディスカウントといった制度があるわけではありません。公開しているのは、ハーフ/フルという時間枠の料金と、延長・スタジオ・追加人員の単価、そして諸経費は実費パススルーという扱いだけです。ただし連続する日程での複数日発注には連日割(合計から一律10%オフ)があります。飛び地の複数回は対象外なので、これも「日程を寄せられたかどうか」で効く割引です。この記事で書いた総額の下がり方は制度ではなく、枠の使い方と発注回数の組み合わせから出てくるものです。年間の予定をまとめてご相談いただければ、日程と枠の組み方で総額がどう変わるかを並べたご提案ができます。

この記事の次に読むと、判断が一段進みます

年間の設計ができたら、1回ごとの発注の精度を上げていきます。

今年の撮影の予定がいくつか見えている段階でしたら、用途と点数、拠点、被写体の人数規模、時期の制約をお聞かせください。1回ずつ発注した場合と、日程をまとめた場合の総額を並べてお出しします。まとめないほうがいい撮影があれば、その理由もあわせてお伝えします。社内で年間予算を組むための資料として使っていただくだけでも構いません。

年間のコストは、値段の交渉ではなく発注の設計で決まる

年間で撮影を発注する企業のコストは、1回あたりの単価ではなく、発注の回数と、毎回やり直している作業の量で決まります。下げる手は5つ。1年で使った写真を棚卸しし、社内の予定から逆算して撮影を年間カレンダーに乗せ、同じ時期・同じ場所のものを1日に寄せ、同じカメラマンを継続してアサインし、1回で撮った写真を使い回せる形にしておく。どれも金額を交渉していません。発注の順番と組み方を変えているだけです。そのうえで、被写体の予定が揃わない撮影、季節に紐づく撮影、人の入れ替わりが多い組織、急な広報ニーズは、まとめないほうがうまくいきます。年間計画の価値は、すべてを固めることではなく、固められるものと固められないものを分けるところにあります。

私たち日本プロカメラマン手配は、企業専門のカメラマン手配サービスです。運営は株式会社ファーストブレイク(横浜市中区)、代表の私・宮崎大地は元カメラマンです。2012年の創業から、法人とのお取引は300社を超えました。全国に厳選した30名程度の登録カメラマンから用途に合う人を選んでアサインし、契約・当日の進行管理・納品までを窓口として引き受けています。人物・プロフィール撮影、商品・料理撮影、オフィス・施設・職場風景撮影、企業イベント撮影の4種に対応し、対応エリアは全国です。基本料金は時間単位で、ハーフ(半日・4時間枠)が60,000円+税=66,000円、フル(1日・8時間枠)が120,000円+税=132,000円です。標準機材と商用利用権は基本料金に含まれ、諸経費(交通費など)は実費パススルーで当社の上乗せはありません。動画・ドローン空撮・ヘアメイク手配・特急納品はオプションとしてお受けします。お支払いは請求書払い(銀行振込)とオンラインカード決済に対応し、インボイスの登録番号はT2020001106718です。納期の目安は少量(〜数十カット)が即日〜翌営業日、大量ポートレート(数十名〜)が5〜7営業日です。

よくある質問

撮影を年間でまとめて発注すると安くなりますか

条件が揃えば総額は下がりますが、まとめれば安くなると言い切れるものではありません。下がるのは、同じ時期・同じ場所の撮影を1日に寄せられた場合です。同じ枠に人数を入れられるうえ、機材の設営と移動が1回分で済み、連続日程なら連日割も効くためです。一方で、被写体の予定が揃わない、季節や施設の状態に紐づく、人の入れ替わりが多い、急な広報対応が必要といったケースでは、無理にまとめないほうが結果として無駄が出ません。まず1年で使った写真を用途別に棚卸しして、寄せられるものと寄せられないものを分けるところから始めてください。

年間の撮影スケジュールはいつ決めればいいですか

年度の頭に、社内ですでに決まっている予定から逆算して仮押さえするのが実務的です。起点は撮影日ではなく「写真を使う日」で、公開日から原稿とデザインの制作期間を引き、さらに納品までの日数を引いて撮影日を決めます。当社の納期の目安は少量で即日〜翌営業日、大量ポートレートで5〜7営業日ですが、社内の確認と差し戻しを見込むと、公開の2〜3か月前に撮影を置く形に落ち着くことが多くなります。採用サイトの更新、周年や式典、展示会の出展、会社案内やIR資料の改訂は、いずれも予定が先に決まっているので逆算しやすい対象です。

何名からまとめて撮ると1人あたりの費用が下がりますか

当社の料金は人数ではなく拘束時間で決まるので、「何名から」という区切りはありません。ハーフ(半日・4時間枠)66,000円、フル(1日・8時間枠)132,000円という枠の料金は、その中で何名撮っても変わりません。下がるのは1人あたりの金額です。ポートレートの目安はハーフで最大20名、フルで最大40〜50名なので、ハーフ1回に5名なら1人あたり13,200円、同じハーフ1回に20名を入れれば3,300円になります。ただしこれは同じ日・同じ場所に被写体が集まれる場合の数字で、5名ずつ4回に分ければハーフ4回分かかります。効いているのは人数そのものではなく、日程をまとめられたかどうかです。

同じカメラマンを継続して指名できますか

継続してアサインすることは可能で、年間で発注する企業には効果の大きい方法です。要件の説明が短くなり、前回の写真が基準になるためトーンが揃います。現場の動線や光の入り方を把握している分、当日の段取りも速くなります。ただし、体調不良などで稼働できない日は起こりえます。当社は業務委託契約に代替体制への協力条項を入れており、指名のカメラマンが動けない場合に引き継げる形にしています。なお、商品のマクロ撮影と式典のスナップのように性質の違う撮影を1人に集約すると得意分野から外れることがあるため、用途ごとに担当を固定する組み方をおすすめしています。

年間の撮影を相談するとき、何を伝えればいいですか

1回分の見積り依頼と違い、年間の組み立ては用途と時期の全体像がないと設計できません。伝えていただきたいのは6項目です。1年で使う予定の写真の用途とおおよその点数、撮影する拠点と所在地、被写体になる人数の規模、時期の制約(公開日・決算期・繁忙期・季節に紐づく撮影の有無)、既存写真のトーンを揃えたいか作り直したいか、年間で確保できている予算感と決裁の単位。この6つがあれば、1回ずつ発注した場合とまとめた場合の総額を並べて比較できます。

目次