ドレスの胸元がパカパカする原因は4つ|パッドを足すほど浮く理由と、当日でも間に合う直し方

ウェディングドレスの魅力を引き立てる、上品で繊細なパールネックレス。横浜店おすすめのフォトウェディング撮影用小物。

試着室の鏡で、胸元に指が入るくらいの隙間を見つけた。少し前かがみになったら、ドレスが胸から離れて浮いた。その瞬間に「やっぱり私の胸が小さいからだ」と思ってしまった方に、先にお伝えしたいことがあります。

ドレスの胸元がパカパカ浮く原因は、胸の大きさだけではありません。ドレス側・インナー側・体型・着付けと姿勢の、4つの系統に分かれます。そして意外なことに、隙間を埋めようとしてパッドを足すほど、胸元はかえって浮きます。

この記事には、鏡の前の5動作で自分の原因を絞り込めるセルフ診断と、残り日数別にできる直し方、そして「買う・借りる・お直しのどれが自分に向いているか」の判断表をまとめました。私たちフォトジェリッシュは横浜・金沢・軽井沢・伊豆下田の4店舗でフォトウェディングと前撮りを撮影していて、ドレスのフィッティングとカメラの両方に立ち会う立場です。鏡では気にならないのに写真では目立つ、という角度の話まで含めてご説明します。

目次

そのパカパカ、胸の大きさのせいとは限りません(原因は4系統)

ドレスの胸元が浮く原因は、ドレス側・インナー側・体型・着付けと姿勢の4系統に分けられます。「胸が小さいから」は、このうちインナー側と体型にまたがる一部の話でしかありません。原因の系統が違えば、打つ手も変わります。

「胸元がパカパカする」とはどういう状態か

バストトップからデコルテにかけてのドレスの内側に隙間ができ、動くたびにその隙間が開いたり閉じたりする状態を指します。

「胸元が浮く」「ドレスがカパカパする」と呼ばれることもありますが、指しているものは同じです。立っているときは平気でも、歩いた瞬間やお辞儀をした瞬間だけ開く、というのがこの状態の特徴です。

原因1|ドレス側:サイズとカットが合っていない

ドレスのバスト部分が、体に対して単純に大きい場合です。アンダーバストで合わせるとトップが余る、逆にトップで合わせるとアンダーが緩む、という食い違いが起きます。

見落とされやすいのがカットです。ビスチェの上辺が直線的なドレスは、デコルテに厚みのある体型を前提に立体が組まれています。デコルテが薄い方は、胸のサイズにかかわらず上辺だけが浮きます。この系統は、インナーではなくドレスを直すのが筋の通った対処になります。

原因2|インナー側:カップが大きすぎる、パッドが前に入っている

ブライダルインナーのカップが実寸より大きいと、カップと胸の間に空洞ができます。ドレスはインナーの上に乗るので、その空洞のぶんだけ体から離れます。

そこへ「隙間を埋めよう」とパッドを前に足すと、状況はさらに悪くなります。よくある誤解で、つまずきやすいのがここです。

原因3|体型:はと胸・左右差・チェスト幅

体型側の要因は3つあります。ひとつは、はと胸と呼ばれる胸骨が前に出た形です。ドレスの上辺が胸骨に当たって止まり、その下に空間が残ります。立っているだけで浮くのはこのタイプです。

ふたつめは左右差で、どなたにもあるものです。片側だけ浮く、片側だけ食い込む、という形で表れます。みっつめは脇から脇までのチェスト幅です。ここが細い方は、ビスチェの上辺が肩寄りの位置で余ります。

原因4|着付けと姿勢

背中の編み上げやファスナーの締め方でも見え方は変わります。ウエストは締まっているのに上部が締めきれていないと、上だけが開いた形になります。着付け直後は良かったのに動いていたら浮いてきた、という場合はここを疑います。

姿勢も同じくらい効きます。猫背になると胸郭が落ち、肩が前に丸まって、上辺と体の間に空間ができます。ブーケを持つと自然に前傾するので、この姿勢での確認は見落とされがちです。

もう一度お伝えします。あなたの胸のサイズは、4つの原因のうちの一部でしかありません。ドレスの上辺のカット、インナーのカップ、着付けの締め方、そのときの姿勢。どれも体そのものではなく、合わせ方の問題です。鏡の前で自分を責める必要はありません。

【セルフ診断】鏡の前の5動作で、あなたの原因が分かります

鏡の前で5つの動作をして、胸元の隙間に指が何本入るかを見ると、4系統のどれが自分の原因かを絞り込めます。試着中でも、ブライダルインナーだけの状態でも途中まで確認できます。

ドレスもインナーも、まだ手元にない方へ

今つけているブラジャーのままで構いません。鏡の前で真横を向いて、スマートフォンで自分のデコルテを1枚撮ってみてください。デコルテが薄いのか、胸骨が前に出ているのか、左右のどちらが浮きやすいのかは、それだけでも見当がつきます。

試着の予約を取る前にこれを知っておくと、当日に見るべき場所が変わります。以下の5動作は、ドレスを着てからもう一度そのまま使えます。

まず、この5つの動作をしてみてください

  1. まっすぐ立つ(正面と、真横からの両方を見る)
  2. 5歩ほど歩く
  3. 30度くらいのお辞儀をする(ご両親に感謝を伝えるときの深さ)
  4. 椅子に座る
  5. 両腕を胸の高さまで上げる(ブーケを持つ姿勢、腕を組む姿勢)

真横の確認はひとりだと難しいので、スマートフォンで動画を撮るか、同行の方にお願いしてください。写真に写るのは正面だけではないので、横と斜めの見え方こそ確かめる価値があります。

隙間に指が何本入るかで、原因が分かれます

鏡で起きていること考えられる原因向かうべき方向
立っていて、指1本ぶんの隙間が入るインナーのカップが大きいカップを1つ下げてパッドで満たす
指3本以上、または手のひらが入るドレス側のサイズ縫製でのお直しを相談する
片方だけ浮くバストの左右差浮く側だけパッドを足す・位置をずらす
お辞儀のときだけ大きく開くパッドが前寄り・上部の締め不足パッドを上へ入れ直し、背中の上部を締める
歩くと隙間が開いたり閉じたりするインナーとドレスが固定されていないボディテープや数針の縫い留めで固定する
腕を上げると上辺が浮くチェスト幅とビスチェ上辺の相性上辺のカットが違う型を検討する
立っているだけで胸骨の上から浮くはと胸・デコルテの厚み上(デコルテ方向)を満たすパッド設計にする

複数に当てはまることもあります。その場合はドレス側の余りから片づけると迷いません。サイズが合っていない状態でインナーをいくら調整しても、埋めきれない隙間が残ります。

パッドを足すほど胸元は浮きます(図解でご説明します)

隙間ができたからパッドで埋める、という手当てをすると、隙間はかえって広がります。パッドがドレスと体の間に入り込み、ドレスを体から押し離す障害物になるからです。パッドを入れたときに何が起きているかを、図で見てみます。

まず、言葉を揃えておきます。デコルテとは、鎖骨まわりから胸の上部にかけての範囲です。ドレスの胸元のラインは、バストトップではなくこのデコルテに沿って決まります。ここが今回の大事な前提です。

ウェディングドレスを着た花嫁の鎖骨まわりを丸で囲み、デコルテと呼ばれる部分を示した解説写真
図1:デコルテは鎖骨まわりから胸の上部にかけての範囲。ドレスの胸元のラインは、バストトップではなくここで決まります。
コーディネーター小林

まずは、パッドを胸の前に入れたところを
図にしてみます。

パッドを胸の前に詰めた状態の横向き図解。ドレスのバストラインがデコルテから平行に離れて隙間ができている
図2:パッドを胸の前に入れた状態。バストのラインがデコルテから平行に離れ、隙間がかえって広がっています。

パッドがドレスと身体をフィットさせるための障害になっているのが分かります。バストトップは前に出ましたが、手前のデコルテには何も足されていないので、ドレスは行き場をなくして浮きます。

コーディネーター小林

次に、バストを大きく見せるために
浮いた部分を引き上げた場合の図です。

浮いたドレスの胸元を引き上げてお直しした横向き図解。デコルテから急にラインが立ち上がり不自然なシルエットになっている
図3:浮いた分を引き上げてお直しした状態。隙間は消えますが、デコルテから急に立ち上がる不自然なシルエットになります。

隙間は消えましたが、今度は形が破綻しました。デコルテから急にドレスのラインが立ち上がるので、美しいとは言い難いシルエットです。

一般的なブラジャーは、ワイヤーで形づくられたカップにバストを当てがう構造です。そこにパッドを詰めても、ボリュームがデコルテまで伝わることはありません。バストトップは盛れても、肩から胸へと続く自然なシルエットは作れない、というのがこの図の結論です。

正解は「引き算」のフィッティング|カップを1つ下げて、上に満たす

胸元を浮かせない正解は、足すのではなく引くことです。まずカップサイズを1つ下げて空洞そのものをなくし、そのうえで厚みのあるパッドを、前ではなく上(デコルテ方向)へ入れます。順番が逆になると効きません。

1. カップを1サイズ下げて、空洞をなくす

普段よりカップを小さめに設定して、インナーと胸の間の余分な空間を物理的になくします。ドレスが乗る土台がぐらつかなくなるので、ここが出発点です。

アンダーはそのままで、カップだけを下げるのが基本です。ただし締めつけて苦しくなるところまでは下げないでください。撮影は数時間続き、呼吸が浅くなると表情が硬くなります。

2. 厚みのあるパッドで、上(デコルテ方向)を満たす

サイズを下げたカップの中に、厚みのあるしっかりしたパッドを入れます。自分の胸のボリュームとパッドがカップ内を隙間なく満たすことで、ドレスを支える土台ができます。

入れる位置は、前ではなく上です。カップの下側から差し込んで、デコルテ側へ持ち上げるように収めます。この一手間で、肩から胸へ続くラインがつながります。

カップサイズを下げてパッドで満たし、バストがカップに収まった正しいブライダルインナーのフィッティング図解
図4:カップを1つ下げてパッドで満たした状態。デコルテからバストへラインがつながり、ドレスが体に沿います。

パッドの種類と、向いている場面

パッド(商品によっては「パット」と表記されます)にはいくつか形があり、それぞれ役割が違います。

  • フルカップ型:カップ全体に厚みを足す。空洞を根本から埋める土台づくり向き。店頭や通販では「フルカップパッド」「厚型パッド」の名前で並んでいます
  • ハーフ型・三日月型(レモン型):下側や外側だけ足す。上向きに寄せたいとき。「ハーフパッド」「三日月パッド」「レモンパッド」で探せます
  • プッシュアップ型:斜め下から押し上げて谷間を作る。デコルテの厚みは出ない。「プッシュアップパッド」「盛りパッド」と呼ばれます
  • 上辺補整用の薄いパッド:ドレスの上辺とデコルテの段差をならす。「デコルテパッド」「トップパッド」「薄型パッド」あたりが該当します

胸元が浮くお悩みで使いやすいのは、フルカップ型と上辺補整用の薄いパッドです。プッシュアップ型は谷間には効きますが、デコルテは薄いままなので単体では浮きが残ります。市販のブライダルインナーは価格帯に幅があります。付属のパッドに別売りのものを足して調整できるので、どれが合うかは着てみてから決めたほうが失敗が減ります。

残り日数別|今日からできる胸元の直し方

打てる手は、残り日数で変わります。3か月以上前ならドレス選びそのもの、1か月以上あればドレスのお直し、1週間前ならインナーの見直し、前日ならパッドの位置調整、当日の朝なら布用両面テープ、本番中なら姿勢とブーケでカバーできます。まだ先の方には「今はやらなくていいこと」もあります。

STEP

3か月以上前|ドレスを決める前・決めた直後にすること

この時期にできるのは、ドレスの上辺の形を意識して選ぶことと、今の体で一度セルフ診断をしておくことの2つです。試着では「胸元が浮きやすいので、上辺の形が違うドレスも見たいです」と伝えておくと、この段階で大きな手が打てます。

逆に、今はまだブライダルインナーを買わなくて大丈夫です。採寸は本番の1〜2か月前で間に合いますし、早く買うほど当日の体と合わなくなります。待っていい時期だと分かっているだけで、焦らずに済みます。

STEP

1か月以上前|ドレス側を直す

確実なのは、ドレスのバスト部分を詰めるお直しです。ドレスショップや衣装スタッフに、浮いている箇所を実際に見せて相談してください。上辺のカットが合っていない場合は、この段階なら別のドレスへの変更も間に合います。

STEP

1週間前|インナーを見直し、採寸してもらう

ブライダルインナーのカップを見直します。通販で買ったものが合っていないと感じたら、専門店で採寸してもらうのが早いです。着るドレスの写真を持っていくと、上辺の形に合わせた提案を受けられます。

STEP

前日|パッドの位置を決めて、通しでリハーサルする

パッドの枚数と位置を決めて、セルフ診断の5動作をもう一度通します。左右差がある場合は、この段階で片側だけ調整します。決まった状態をスマートフォンで撮っておくと、当日に再現しやすくなります。

STEP

当日の朝|布用両面テープと、数針の縫い留め

朝に気づいた場合でも手はあります。布用の両面テープでドレスの内側と肌、またはインナーを留めると、動いたときの開閉が止まります。目立たない色の糸で数針だけ縫い留める方法もあります。ドレスを傷めないよう、着付け担当のスタッフと相談しながら行ってください。

STEP

本番中|姿勢・ブーケ・介添えの3つ

撮影や挙式が始まってからは、姿勢で解決するのが自然です。肩を軽く後ろに引いて胸を開くと、上辺が体に寄ります。前かがみになる場面では、ブーケや手元を胸の高さに添えると視線の抜けを防げます。気になったら、その場でスタッフに直してもらってください。

写真では、胸元の隙間はこう写ります

鏡の正面で気にならない程度の隙間でも、写真では目立つことがあります。撮影の現場で私たちが気をつけているのは、斜め・見下ろし・前傾・逆光の4つです。

斜め45度から。正面からは閉じて見える隙間も、斜めからは奥行きとして写ります。写真は正面だけで構成しないので、斜めのカットは入ります。

見下ろしのアングル。カメラを目線より少し高く構えるのは、顔まわりをすっきり見せる定番の撮り方です。ただしこの角度は、胸元を上から覗く形にもなります。

前傾姿勢。ブーケを持つ、ご両親に手紙を渡す、お子さまと目線を合わせる、新郎さまと額を寄せる。写真として印象に残る場面ほど、前かがみになります。

逆光。夕方の海辺やチャペルの窓側で撮ると、デコルテに影が落ちます。隙間があると、その影が一本の線として出ます。

写真と挙式の違いは、直せるタイミングにあります。挙式は進行が優先されますが、撮影は止められます。だからこそ私たちは撮影前のフィッティングに時間を使い、撮影中も胸元を見ています。気になったらその場でおっしゃってください。カメラの高さやポーズを変えるだけで解決することもあります。

買う・借りる・お直し|あなたに向いているのはどれか

ブライダルインナーを買うのか、借りるのか、そもそもドレスのほうを直すべきなのかは、挙式の予定・本番までの残り日数・体重が変わる見込みの3つでほぼ決まります。ここまでのセルフ診断の結果と合わせて、下の表で当てはまるものを探してみてください。

あなたの状況向いている選択理由
挙式・披露宴でもドレスを着る予定がある購入着用が長時間になり、お色直しでも使います。体に合った1着を持っておく価値があります
フォトウェディング・前撮りだけの予定レンタル着用は数時間です。まず借りて、必要性を感じてから買う順番で困りません
通販で買ったが、カップが余る・胸元が浮く買い直す前に採寸サイズ違いではなくカップの形が合っていないことがあります。同じ買い方だと繰り返しかねません
本番まで1か月以上あり、隙間に指が3本以上入るドレスのお直しインナーで埋められる範囲を超えています。縫製で詰めるのが確実です
本番まで1週間を切っているレンタルか店頭購入通販は到着待ちのうえ、合わなかったときのやり直しが効きません。試着できる手段を選んでください
これから体重が変わる見込みがある採寸を後ろ倒しにする早く買うほど本番で合わなくなります。日程から逆算して採寸の時期を決めてください
和装だけを着る予定和装用の補正洋装用のパッド入りインナーは、衿元が崩れる原因になります

試着のとき、そのまま言っていいひと言

「どう伝えればいいか分からない」と感じる方もいると思います。ドレスショップやインナー専門店のスタッフには、次のようにそのまま言って大丈夫です。専門用語を使う必要はありません。

  • 「デコルテが浮くので、カップを1つ下げて試したいです」
  • 「パッドを前ではなく、上(デコルテ側)に入れてもらえますか」
  • 「お辞儀をしたときに開くか見たいので、前かがみになってもいいですか」
  • 「左のほうが浮くので、片側だけパッドを足せますか」
  • 「この上辺のカットだと浮くようです。上辺の形が違うドレスも見せてください」

試着は、きれいに見える瞬間を探す場ではなく、動いても崩れないかを確かめる場です。遠慮して黙って帰ると、同じ隙間のまま本番の日を迎えることになります。

パカパカしにくいドレスの型、しやすい型

浮くかどうかを分けるのは、型の名前よりも「ビスチェの上辺が直線か、曲線か」です。試着室では、まず自分が着ているドレスの上辺を真横から見てください。そのうえで、そもそも胸元で支えていない型もある、と知っておくと選択肢が広がります。

上辺が直線的にカットされたドレス(浮きやすい)

上辺が水平にまっすぐ引かれたドレスは、直線の辺と、曲面であるデコルテとの差がそのまま隙間になります。デコルテが薄い方ほど、この差が大きく出ます。スレンダーラインのウェディングドレスに、このカットが見られます。マーメイドラインのウェディングドレスも、体の曲面に布を沿わせる設計である以上、合っていない箇所が「余り」として形に出ます。

この場合の手は2つです。ひとつは上辺補整用の薄いパッドで段差をならすこと。もうひとつは、同じ型のなかで上辺がハートカットのような曲線を描いているものに替えることです。試着で上辺の形を見比べるだけでも、浮き方はかなり変わります。

上辺が曲線的、または胸元に布があるドレス(浮きにくい)

上辺が曲線を描くドレスは、デコルテの丸みに沿うので隙間ができにくくなります。袖・レース・オフショルダーなど胸元に布があるデザインは、そもそも隙間が視界に入りません。Aラインのウェディングドレスは身頃の構造が安定しているので、あとは上辺のカットとデザイン次第で決まります。

セパレートのウェディングドレスは、胸元を支えるのがトップス単独になります。スカートの重さに引き下がられないのは利点ですが、トップスの丈と胸元の合わせの精度が、そのまま仕上がりを左右します。

そもそも胸元で支えていないドレス(構造的に浮きにくい)

上辺の形を問わず安定するのは、体を支えている場所が胸元ではないドレスです。エンパイアラインのウェディングドレスは切り替えがバストのすぐ下にあり、支える接点がアンダーバストの1本に集約されます。アンダーは肋骨に近く寸法が変わりにくい場所なので、ここで固定できれば、その上は布が沿うだけになります。

プリンセスラインのウェディングドレスは、ボーンの入った硬い身頃が上半身を筒のように包みます。1点で引き上げるのではなく広い面で支えるので、体との間に局所的な隙間ができにくい構造です。ボリュームのあるスカートに視線が向くため、胸元だけが目立ちにくくなる効果もあります。

どの型でも、インナーを整えれば着られないということはありません。ただ残り日数が少ないなら、上辺が曲線のドレスか、胸元で支えていない型を選ぶこと自体が近道になります。

和装をお考えなら、考え方はむしろ逆になります

白無垢や色打掛では、胸元は高く見せるのではなく、むしろ平らに整えます。着物は直線で裁たれた布を体に巻きつけるものなので、体の凹凸が少ないほど衿元がきれいに決まるからです。洋装用のパッド入りインナーをそのまま使うと衿が浮くことがあるため、和装には和装用の補正の道具をご用意しています。

和装での撮影をお考えの方は、和装のフォトウェディング白無垢での前撮りで詳しくご説明しています。

胸元以外のインナーは、ドレスの形で必要かどうかが変わります

ここまではブラ・ビスチェ・パッドという胸元まわりの話でしたが、ブライダルインナーにはウエストから下を受け持つものもあります。どれが要るかは、着るドレスの形で変わります。背中の開き、スカートのボリューム、生地の透け感、丈。この4つを見てから決めると、使わないものを買わずに済みます。

  • ビスチェ・コルセット:上半身を面で支えるインナーです。胸元の土台になるだけでなく、背中が大きく開いたドレスでは、開きの深さに合わせて背中側の丈が違うものを選びます
  • ウエストニッパー:ウエストまわりを絞るためのものです。ウエストまで覆うロングタイプのビスチェとは役割が重なることがあり、両方つけると締めつけが強くなります。どちらか一方で足りるかを試着で確かめてください
  • フレアパンツ・ブライダルショーツ:下着のラインをドレスの表に出さないためのものです。フレアパンツは太ももまで覆う形で、スカートが体に沿う型ほど段差が出やすくなります
  • ブライダルスリップ(インナーペチコート):ドレスの下に着る、滑りのよい一枚です。生地が薄いドレスの透けを抑え、スカートが脚にまとわりつくのを防ぐ役割があります
  • ストッキング:足元の見え方を整えます。丈の短いドレスや、階段・屋外を歩く撮影では、見える範囲が広がります

全部を揃えなければいけない、というものではありません。スカートにボリュームのある型なら下半身のラインは拾われにくいですし、透けない生地のドレスならスリップの出番も限られます。逆に、背中が深く開いていて、スカートが体に沿って、生地が薄い。この条件が重なるほど、揃える意味が出てきます。

判断に迷うようでしたら、ドレスが決まってから考えても遅くありません。実物を前にしたほうが、要る・要らないの見当はつけやすくなります。

ブライダルインナーは、買う前に一度試してみてください

フォトジェリッシュでは、横浜店・金沢店・軽井沢店・伊豆下田店の全4店舗で、ブライダルインナーを無料でレンタルしています。撮影をお申し込みいただいていなくても、試着やご相談の段階からお使いいただけます。

サイズはA65からE85までご用意があり、撮影当日はスタッフがサイズとパッドをお客様に合わせて調整します。

気になる点だと思いますので先にお伝えすると、レンタル品は毎回クリーニングをしたうえでご用意しています。ヌーブラだけは衛生上の理由からレンタルの対象外にしていますので、お使いになる予定があればご自身のものをご持参ください。

先ほどの「買う・借りる・お直し」の表で購入に当てはまった方も、一度着てから選んだほうが失敗が減ります。買うか買わないかは、試したあとで決めていただければと思います。

よくあるご質問

胸が小さくないのに、なぜドレスの胸元がパカパカするのですか?

胸の大きさ以外に、ドレスのサイズとカット、インナーのカップサイズとパッドの位置、はと胸や左右差といった体型、着付けと姿勢という原因があるためです。特に上辺が直線的なビスチェは、デコルテの厚みが少ない体型と合いにくく、胸のサイズにかかわらず隙間が出ます。

ブライダルインナーのカップは、上げるのと下げるのとどちらが正解ですか?

胸元が浮くお悩みでは、下げるのが基本的な考え方です。カップが大きいと胸との間に空洞ができ、そのぶんドレスが体から離れるためです。1カップ下げて厚みのあるパッドで満たすと土台ができます。ただしアンダーが苦しくなるところまでは下げないでください。

左右で浮き方が違うのですが、これは直せますか?

直せます。左右差はどなたにもあるもので、浮く側だけパッドを1枚足す、位置を上下にずらすといった片側だけの調整で目立たなくなります。両側に同じ枚数を入れると差が残るため、片側ずつ鏡で確かめながら合わせます。

ヌーブラとブライダルインナーは併用してもよいですか?

併用できます。カップの中にパッドを重ねて詰めるのとは違い、ヌーブラは肌に直接貼ってデコルテ側に厚みを出す方向なので、カップの中に余分な空間を作りません。ヌーブラで寄せたうえからビスチェで支える組み合わせは、背中や脇が大きく開いたドレスで使われます。ただし重ねるぶん厚みは増えるので、カップサイズは上げずにパッドの枚数で微調整してください。体型やドレスの形によって相性は分かれます。

前日や当日の朝に気づいた場合、もう手はありませんか?

手はあります。前日ならパッドの位置と枚数を決め直し、実際に動いて確認できます。当日の朝でも、布用両面テープでドレスの内側と肌やインナーを留める、目立たない糸で数針だけ縫い留めるといった方法があります。撮影当日はスタッフが現場で調整します。

お辞儀をしたときに、中が見えてしまわないか心配です。

前かがみで胸元が開くのは、パッドが前寄りなことと、背中側の締めが上部で足りていないことが主な原因です。パッドを上方向へ入れ直し、編み上げやファスナーの上部を締め直すと開きにくくなります。心配な場面ではブーケや手元を胸の高さに添えると視線の抜けも防げます。

ブライダルインナーのレンタルは、衛生面が心配です。

フォトジェリッシュのレンタル品は、毎回クリーニングをしたうえでご用意しています。サイズはA65からE85までご用意があり、当日はスタッフがサイズとパッドを合わせて調整します。なお、ヌーブラは衛生上の理由からレンタルの対象外としているため、お使いになる場合はご持参をお願いしています。

和装(白無垢・色打掛)でもパッドは入れるのですか?

和装では逆で、胸元は高く見せるより平らに整えます。着物は直線で裁たれているため、体の凹凸が少ないほど衿元がきれいに決まるからです。洋装用のパッド入りインナーをそのまま使うと衿が浮くことがあり、和装には和装用の補正の道具をご用意しています。

胸元の不安が消えると、当日の表情が変わります

軽井沢のチャペルでバージンロードを歩く新郎新婦のフォトウェディング写真

胸元の心配や「ズレたらどうしよう」という不安がなくなると、撮影当日の動きが変わります。私たちが現場で見ているのは、シルエットの違いよりも表情の違いのほうです。

  • 大切なご両親へ、深々とお辞儀をして感謝を伝えるとき
  • 駆けつけてくれたご友人と、最高の笑顔でハグを交わすとき
  • 風の吹くロケーションで、新郎さまと手を繋いで歩くとき

胸元を気にしながらの笑顔と、何も気にしていない笑顔は、写真になると違いが出ます。その一瞬を楽しんでいただくために、私たちはフィッティングの時間を大事にしています。

ドレス選びからご一緒したい方はフォトウェディングドレスの選び方もご覧ください。決める前の段階からご相談いただけます。

胸元の心配は、私たちに預けてください

ドレスが決まっていない段階でも大丈夫です。
「浮くのが不安」の一言から、ご相談いただけます。

軽井沢・伊豆下田でお考えの方は 軽井沢店LINE伊豆下田店LINE

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