朝から小雨。予報を何度も見直したくなる日でした。それでも境内に入ってみると、雨に濡れた朱はいつもより濃く、曇り空の光はやわらかく、羽織袴の白がきれいに出ました。2022年11月、東京・永田町の日枝神社での5歳の男の子の七五三。「雨だから」とあきらめなくてよかった一日を、写真とともにお届けします。
雨の日の七五三は、しっとりきれいに写る
雨の日の撮影は、じつは写真にとって悪い日ではありません。曇り空はいちばん大きな照明のようなもので、光がまんべんなくまわります。顔に強い影が落ちず、肌の色も、着物の白も、袴の地紋も、そのまま出る。そして濡れた朱は、乾いているときよりもずっと深い色になります。この日の主役は5歳の男の子。白からシルバーグレーへ、裾に向かって紺がぼかしで沈んでいく羽織に、鶴と松の絵羽柄。中は黒に近い濃紺の着物、袴は金茶からカーキの地紋入り。白い羽織紐の房が、動くたびに揺れていました。
それでも当日の朝、雨音を聞きながら「どうしよう」と迷われる方は多いと思います。判断の材料になりそうなことを、この日の実例からいくつか。ひとつめ、曇天は肌も衣装もフラットに写るので、晴天より仕上がりが安定します。ふたつめ、境内は屋根のある場所(門の下、社殿の軒下、鳥居の連なる参道)が意外と多く、濡れずに撮れるポイントがあります。みっつめ、雨の日は参拝の方が少なく、人が写り込みにくい。逆に気をつけたいのは足元で、石段や石畳はよく滑ります。小さなお子さまは特に、時間に余裕を持ってゆっくり動くのがいちばんです。日程をどうするかは、ご家族のご都合や体調にもよります。迷われたときはひとりで抱えず、LINEでご相談ください。

- 撮影日
- 2022年11月中旬(小雨〜雨あがり)
- 撮影場所
- 日枝神社(東京都千代田区永田町)
- 主役
- 5歳の男の子
- 衣装
- 白〜シルバーグレーに紺ぼかし、鶴と松の羽織袴
都心のまんなかに、こんな朱がある
日枝神社は、国会議事堂や首相官邸のすぐそば、永田町にあります。地下鉄の出口から数分歩くだけで、オフィスビルの谷間に朱塗りの社殿があらわれる。カメラを構えると、社殿の屋根のうしろに高層ビルが重なって写り込みます。これは京都でも鎌倉でも撮れない、東京の都心だからこその画です。「和の写真にビルは邪魔では」と思われるかもしれませんが、実際に並べてみると、緑青の屋根とガラスの壁の相性は思いのほか良い。そしてこの日は雨。ビルはうっすら霞み、朱だけがくっきり残りました。
横にスワイプして見る



ちなみに、この日の小道具は刀のようなかたちのもの。スタジオのものかご持参のものか、記録には残っていません。ただ、それを持った瞬間に背すじが伸びて、顔つきが変わったことだけは、はっきり写真に残っています。5歳の男の子には、こういう「持たせると変わるもの」がひとつあると、表情の幅がぐっと広がります。
手を清めて、手を合わせて
手水舎では、竹の樋から水が細く落ちていました。雨の日なので、境内はもともと濡れています。それでも「手を清める」という行為は別もので、そこだけは順番どおり、そうっと。冷たい、と小さな声がして、そのまま笑顔になりました。拝殿の前では、菊の紋が入った紫の幕が下がっています。教えられたとおりに手を合わせる、その手のひらの小ささを、少し離れたところから撮りました。七五三は「これまで無事に育ちました」を伝えにいく日。かしこまった所作より、こういう自然な数十秒のほうが、後から見返して残ります。


石段をひとつずつ、雨の合間の家族時間
参拝が終わると、緊張がふっとほどけます。石段を降りるときは、袴の裾が気になるのか、一段ずつそうっと。手をつないで、足元を見ながら。降りきったところでお母さんがしゃがむと、そのまま額をこつんと寄せて、ふたりで笑っていました。写真をよく見ると、細い雨の筋が写っています。この日はずっと降っていたり止んだりで、傘をさして通り過ぎる人もいました。でもその雨のおかげで、石畳はしっとりと光り、余計な色が消えて、家族の表情だけがくっきり残りました。



同じ境内に、まったく違う絵がある。山王稲荷の千本鳥居
日枝神社のいいところは、境内のなかで景色ががらりと変わることです。社殿のある広い台地から少し移動すると、境内社の山王稲荷神社へ続く稲荷参道があらわれます。朱塗りの鳥居がずらりと並んだ、通称・千本鳥居。入口には奉納者の名前が入った朱い幟がはためいていて、そこをくぐると、視界が一気に朱一色になります。雨のこの日、鳥居の朱は濡れてよりいっそう深くなり、石段には黄色い落ち葉が貼りついていました。1回の撮影で「都心の社殿」と「朱のトンネル」の両方が撮れる。これは、この神社を選ぶ大きな理由になります。



七五三の衣装レンタル・着付けについて(5歳の羽織袴)
5歳の男の子の装いは、着物の上に羽織を重ね、袴をはく「羽織袴」。今回は白からシルバーグレーの地に、裾へ向かって紺がぼかしで沈んでいく羽織で、背中から袖にかけて鶴と松、草花が大きく描かれた絵羽柄でした。中は黒に近い濃紺の着物、袴は金茶からカーキの地紋入り。両手を広げたときに柄がいちばんきれいにつながるので、腕を伸ばすポーズを何枚か撮っておくのがおすすめです。フォトジェリッシュでは5歳の羽織袴のほか、3歳の被布、7歳の四つ身までレンタルをご用意しています。着付け・ヘアセット・撮影データまでぜんぶ込みなので、手ぶらでお越しいただけます。衣装は事前にお選びいただけます。
雨の日にいちばん気をつけているのは、濡れて滑る石段で急がせないこと。それだけです。あとは、雨を隠そうとしないこと。晴れの日と同じ絵を無理に狙うのではなく、その日にしかないものを撮る。濡れて色の深くなった朱、光をふくんだ石畳、レンズの前を横切る細い雨の筋。この日の写真を見返すと、いちばん「雨の日らしい」カットが、いちばん気に入っています。
この撮影が叶うプラン
衣装・着付け・ヘアセット・撮影・おでかけまで、ぜんぶ込みで追加料金なし。神社への届出手続きもおまかせください。
- 衣装レンタル
- 着付け
- ヘアセット
- 撮影データ
- 神社への届出
- おでかけ撮影
撮影場所:日枝神社について
日枝神社は東京都千代田区永田町に鎮座する神社です。江戸三大祭のひとつ「山王祭」で知られ、東京十社のひとつにも数えられます。地下鉄の駅から徒歩数分という都心のまんなかにありながら、朱塗りの社殿と、境内社・山王稲荷神社へ続く千本鳥居という、まったく表情の違うふたつの舞台を持っているのが特徴です。撮影のマナーとして、鳥居に寄りかかったり参道をふさいだりしないよう気をつけながら進めています。撮影の可否やお作法は神社ごとに異なりますので、事前にご案内します。
- 所在地
- 東京都千代田区永田町2-10-5
- アクセス
- 東京メトロ千代田線「赤坂駅」2番出口から徒歩約3分/南北線・銀座線「溜池山王駅」7番出口から徒歩約3分
- 見どころ
- 朱塗りの社殿と、その背後に重なる高層ビル。境内社・山王稲荷神社へ続く千本鳥居
- 撮影
- 撮影実績あり(可否・お作法は事前に神社へ確認のうえご案内します)
七五三の撮影、お気軽にご相談ください
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七五三の前撮り よくある質問
雨の日でも七五三の撮影はきれいに残せますか?
はい。この記事の撮影も小雨の日でした。曇り空は光がやわらかくまわるので、顔に強い影が出ず、肌も着物の白もきれいに写ります。濡れた鳥居や社殿の朱は色が深くなり、石畳もしっとり光ります。当日の進め方やスケジュールの調整については、LINEでお気軽にご相談ください。
5歳の男の子の羽織袴は、どんな衣装ですか?
着物の上に羽織を重ね、袴をはく装いです。今回は白からシルバーグレーの地に紺のぼかしが入り、鶴と松が大きく描かれた絵羽柄の羽織でした。両手を広げると柄がつながって見えるので、腕を伸ばしたポーズを何枚か残すのがおすすめです。
日枝神社の千本鳥居でも撮影できますか?
この日は境内社・山王稲荷神社へ続く稲荷参道(千本鳥居)でも撮影しました。ほかの参拝の方の通行をさまたげないよう配慮しながら進めています。撮影の可否やお作法は神社ごとに異なりますので、事前に確認のうえご案内します。
ご家族も一緒に写れますか?
はい。ご両親やごきょうだい、おじいさま・おばあさまもご一緒に撮影できます。この日もご家族そろってのお参りで、主役だけのカットと、ご家族との記念カットの両方をお撮りしました。
衣装や着付け、ヘアは料金に含まれますか?
フォトジェリッシュは衣装レンタル・着付け・ヘアセット・撮影データまでぜんぶ込みです。5歳の男の子の七五三は税込77,000円で、追加料金はいただきません。手ぶらでお越しいただけます。
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