七五三の写真は、たいてい「できあがった姿」から始まります。この日は、その前からご一緒しました。テーブルに並んだ髪飾りを選ぶところ、紅をさしてもらうところ、そして社殿の前に立つところまで。3歳の女の子と、ご両親と、生まれてまもない妹さん。薄曇りのやわらかい光の下で過ぎていった一日を、順番のままお届けします。
支度から参拝まで、まるごと一日
2024年10月16日。朝から薄曇りで、日差しがやわらかく回る、撮影にはありがたい天気でした。この日の主役は3歳の女の子。朱赤の地に桜や鞠、宝尽くしを散らした着物に、赤い絞り(鹿の子)の被布を重ねます。髪は編み込みを入れたお団子に、赤い縮緬の花飾り。ご一緒したのは、濃紺のスーツのお父さま、洋装のお母さま、そしてお母さまの腕に抱かれた乳児の妹さんです。
撮影は支度の部屋から始めました。着物を着てからの数十分は、写真としてはまだ「準備中」の時間です。でも、この時間のお子さまの顔は、あとから見返すといちばん残っています。真剣で、少し不安げで、ときどきうれしそう。仕上がった姿と同じくらい、仕上がる前が愛おしいのです。

- 撮影日
- 2024年10月16日(薄曇り)
- 撮影場所
- 伊勢山皇大神宮(横浜市西区)
- 主役
- 3歳の女の子(ご両親・乳児の妹さんとご一緒に)
- 衣装
- 朱赤の着物に、赤い絞りの被布
髪飾りを選ぶ時間、紅をさす時間
テーブルの上に、赤・ピンク・白の花飾りがずらりと並びました。「どれにする?」と聞かれて、女の子はひとつずつ手に取っては置き、また別のものを取り上げます。後ろでは髪をまとめる手が動いているので、頭は動かせません。首から下だけが忙しく働いている、その様子がかわいらしくて、しばらく黙ってシャッターを切っていました。
髪が結い上がり、被布に袖を通したあとは、紅をさす番です。筆の先が唇に近づくと、それまでにこにこしていた顔がすっと引き締まりました。じっと動かず、目だけがこちらを見ています。「きれいになる」ということを、3歳なりに理解している顔でした。この一枚は、この日いちばんお気に入りのカットです。
横にスワイプして見る


支度から撮らせていただくと、当日の写真に「はじまり」ができます。あとで並べたとき、いきなり完成形が出てくるのではなく、ちゃんと物語の順番になる。七五三は一日がかりの行事ですから、その一日をそのまま残せるのは、出張撮影ならではだと思っています。
社殿の前で、四人そろって
境内に着くと、玉砂利と石畳が薄曇りの光で白っぽく光っていました。木々にはわずかに色づきが混じっています。まずは社殿を背に、ご家族4人の記念カットから。お母さまが妹さんを抱き、お父さまがその隣に。主役は真ん中で、両手で巾着をぎゅっと握って立ちました。
「祝 七五三詣」の看板の前にはベンチがあり、そこに腰かけていただいた一枚も撮りました。四人が並んだ瞬間、全員の視線が自然と妹さんに集まって、みんなが少し笑っている——記念写真のつもりで撮ったのに、いちばん家族らしい表情が撮れてしまいました。お父さまとふたりのカットでは、お父さまが笑うと、女の子の手が連動して動くのがおもしろかったです。



舌を出したり、頬を寄せたり
きちんとした写真が何枚か撮れると、そこから先はもう自由時間です。カメラを向けるたびに、べえっと舌が出てくる。お母さまが笑い、その笑い声につられてまた舌が出る。何度か繰り返したところで、こちらもあきらめて、舌が出たまま撮ることにしました。結果として、この日いちばん元気な表情が残りました。
お母さまと頬を寄せ合ったときは、声を出して笑いました。そのあと、お母さまの膝で眠そうにしている妹さんに、姉が自分から顔を近づけていきます。頬にそっと。妹さんはちょっと不服そうな顔をしていましたが、姉のほうは満足そうでした。数か月前まで自分がいちばん小さかった子が、「お姉ちゃん」になっている。その事実がいちばんよく写っているのが、この一枚だと思います。




和傘、絵馬、そして走り出す背中
後半は、境内を少しずつ移動しながら撮りました。赤い和傘を持ってもらうと、それまでゆるんでいた背筋がすっと伸びます。小物というのは不思議なもので、持たせただけで立ち方が変わる。傘の骨と着物の赤が重なって、画面のなかが一気ににぎやかになりました。
絵馬がずらりと掛かった場所では、足が止まりました。文字はまだ読めないはずなのに、ひとつを手に取って、じっと見つめています。何が気になったのかは分かりません。ただ、こういう「勝手に止まった時間」は、狙って作れないぶん、写真としてはいちばん強いのです。
石畳をお母さまと並んで歩き、最後は広い場所で走り出しました。呼び止めずに、背中を撮りました。被布の裾が揺れて、玉砂利を踏む音が聞こえてきそうな一枚で、この日の撮影はおしまいです。




七五三の衣装レンタル・着付けについて(3歳の被布)
3歳の七五三は、着物の上に袖のない上着(被布)を重ねる装いです。帯を締めないぶん体への負担が軽く、途中で「苦しい」と言い出しにくいのが、この年齢にはありがたいところ。今回の女の子も、支度から走り出すまで、ぐずらずに過ごしてくれました。
フォトジェリッシュでは、3歳の被布・5歳の羽織袴・7歳の四つ身まで、七五三の衣装レンタルをご用意しています。着付けとヘアセット、撮影データまでぜんぶ込みですので、当日は手ぶらでお越しいただけます。衣装は事前にお選びいただけますし、髪飾りや小物も一緒にご相談ください。今回のように、支度の時間そのものを撮影に含めることもできます。
七五三の撮影で、いちばん惜しいと思うのは「支度が終わってから合流する」ことです。髪飾りを選ぶ顔も、紅をさされて固まる顔も、その日限りのもの。今回は最初からご一緒できたので、写真が一日の順番どおりに並びました。妹さんが生まれたばかりということもあり、四人で並べる時間はけっして長く取れませんでしたが、そのぶん一枚一枚を急がずに撮ることを心がけました。走り出した背中で終わるくらいが、3歳にはちょうどいいのだと思います。
この撮影が叶うプラン
衣装・着付け・ヘアセット・撮影・おでかけまで、ぜんぶ込みで追加料金はありません。神社への届出手続きもおまかせください。ごきょうだいやご両親が一緒に写るカットも、追加費用なしでお撮りします。
- 衣装レンタル
- 着付け
- ヘアセット
- 撮影データ
- 神社への届出
- おでかけ撮影
撮影場所:伊勢山皇大神宮について
伊勢山皇大神宮は、横浜総鎮守として親しまれている神社です。桜木町駅から坂を上った高台にあり、社殿の前には広い石畳が取られているため、家族が横に並ぶカットも、お子さまが動き回るカットも撮りやすい場所です。この日のような薄曇りは、玉砂利と石畳がやわらかいレフ板のように働いてくれるので、じつは晴天よりも表情が撮りやすい日でもありました。撮影は届出制で、当社が手続きを承ります。
- 所在地
- 横浜市西区宮崎町64
- アクセス
- JR・市営地下鉄「桜木町駅」から徒歩約10分
- 見どころ
- 社殿前の広い石畳、玉砂利の参道、境内の木々
- 撮影
- 届出制(当社が手続きを代行します)
七五三の撮影、お気軽にご相談ください
お電話でのご相談は、LINEの通話機能から承ります
七五三の前撮り よくある質問
着付けやヘアセットの様子も撮ってもらえますか?
はい。今回のように、髪飾りを選ぶところや紅をさすところから撮影できます。支度中のカットが入ると、写真が一日の流れどおりに並ぶので、あとで見返したときの印象がぐっと変わります。ご希望があればご予約時にお知らせください。
赤ちゃんのきょうだいが一緒でも撮影できますか?
もちろんです。今回も乳児の妹さんとご一緒でした。授乳やおむつ替えのタイミングに合わせて撮影の順番を組み替えますので、無理のないペースで進められます。ごきょうだいが写るカットに追加料金はかかりません。
3歳だと途中で飽きてしまわないか心配です。
飽きる前提で組み立てています。きちんとした記念カットを先に押さえ、そのあとは自由に動いてもらいながら撮るのが基本です。舌を出す顔も、走り出す背中も、そのまま作品になります。「ちゃんとさせなきゃ」と気を張らずにお任せください。
3歳の被布は、着ていて負担になりませんか?
被布は着物の上に重ねる袖のない上着で、帯を締めないぶん体への負担が少ない装いです。はじめての和装でも過ごしやすく、動きやすいのが特長です。途中で疲れてしまった場合も、休憩をはさみながら進めます。
衣装や着付け、ヘアは料金に含まれますか?
フォトジェリッシュは、衣装レンタル・着付け・ヘアセット・撮影データまでぜんぶ込みです。神社への届出手続きも当社が代行します。当日は手ぶらでお越しいただけます。
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