【結婚式は誰のため?】

今回は横浜からはるばる金沢へ。

お客様からのご要望で色々なところへ撮影にお伺いします。

 

みなさんは「結婚式」って誰のためかなって考えたことありますか?

 

今回の新郎新婦のお二人に「誰のために結婚式をするの?」と聞いたら、

「両親のためです」

とキッパリとした答えが返ってきました。

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新婦のお父様は、元和食の板前さん。

性格は昔気質の”べらんめえ”な方で、リハーサル中も

「なんでこんなことやんなきゃいけねーんだよ!儀式の練習なんて面倒だ。

本番ぶっつけで大丈夫だよ!失敗した方がおもしれーんだよ」

なんて言われていました。

 

そんな新婦のお父さんは2年前に脳梗塞を患い、現在も右半身には麻痺が残ったまま。

ヴァージンロードも右足を引きずるように歩いていました。

そして、新婦の手を新郎へと手渡す瞬間、お父さんは左手で力強く新婦の手を掴み、

新郎に手渡した後、寂しそうにその手を見つめているのはとても印象が強いシーンでした。

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挙式も無事終わり、披露の宴へ。

 

お二人のハレの日を祝う友人たちと記念写真と撮ったり、乾杯をしたり。

そんなひとときを過ごし、新婦はお色直しで中座した後のことです。

 

お酒もほどよくまわり、ヨロヨロと危なげに歩く新婦のお父さんに、

お母さんが手を貸そうとしますが、お父さんはそれを振り払うように拒否。

一人で新郎のもとへと歩み寄り、

「おう!飲め飲め!」

と2杯ほどお酌をしたところで、お父さんの涙腺が崩壊した。

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「頼むぞ!頼むぞ!幸せにしてやってくれい!」

そう良いながら新郎の肩を叩き続け、

また右足を引きずりながら自席へと戻って行きました。

 

お披楽喜の時間も近づき、最後のお決まりの演出「花嫁の手紙」。

 

新婦が手紙を読み始めて10秒ほどで、後ろを振り返り、肩を揺らしながら泣く新婦父。

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手紙も読み終わり記念品の贈呈をするも、新婦父の感情はおさまりません。

 

 

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新郎のお父さんも、あいさつの一言目を出すまでに相当の時間を要しました。

 

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「お父さんとお母さんのために、結婚式をしました」

 

二人のその言葉は、両家両親の、今までの苦労のすべてを

喜びに変えたような気がしました。

 

両親にとってはひとつの集大成であり、新たな子育てのはじまりであり、

二人にとってはゴールであり、スタートであり、いろんな節目です。

幸せとよろこびと感動と涙と…

色んなものが混ざり合いながら結婚式はおこなわれます。

 

そんな瞬間の大切な想い出を写真や動画として記録できることは

本当に嬉しく、ありがたく、やりがいのあることです。

願わくば、結婚式を担当した家族の生涯を同じフォトグラファーが撮り続けて欲しいですね。

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